病院事業管理者ごあいさつ
令和6年1月の能登半島地震ならびに9月の豪雨災害によりお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。 | ![]() |
想定を超えた甚大な被害による大混乱の中、全国各地から早々に駆けつけていただいたDMAT・自衛隊・広域派遣看護師の方々をはじめ、多数の関係機関やボランティアの方々に、多大なるご支援をいただき、おかげさまで当院の速やかな復旧につなげることができました。心より感謝申し上げます。
当院では現在、今回の災害で得た教訓を活かし、災害拠点病院としてさらに災害に強い病院づくりを進めております。具体的には、地震で損傷した受水槽を東日本や熊本の地震でもほとんど損傷がなかったステンレス鋼板製受水槽とし、雨水500tを貯める地下貯水槽から浄水化装置を経由して揚水ポンプで3階まで生活用水を供給できるようにして、病院にとって生命線である水の確保を万全なものとしました。
加えて、余震のたびに停止するエレベーターで、被災患者を病棟に担架で移動するのに6人を必要としたため、階段を滑るようにして引き上げるエアーストレッチャーを導入し、また、水洗トイレが2日間使用できなくなった際に、吸水剤の入ったおむつで代用したため大量の廃棄物が出ましたので、外来と病棟に簡易トイレを備蓄しておくこととしました。
当時の災害活動を「能登半島地震活動報告書」としてまとめ、ホームページに掲載しましたので、ご参考にしていただければ幸甚に存じます。
また、令和7年5月1日には、地域医療支援病院に承認されました。長年の目標であった紹介率50%以上、逆紹介率70%以上を地域の医師会や市民の協力を得て達成することができました。
今後とも、能登半島を全域を支援する3次救急病院(救命救急センター)としてのみならず、高度先進医療、小児周産期・精神医療、へき地医療、能登北部への医師派遣施設として、能登半島の医療を支えていく覚悟です。どうぞよろしくお願いいたします。
令和7年5月 公立能登総合病院 七尾市病院事業管理者 吉村光弘