令和4年度 公立能登総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 165 80 70 76 169 296 537 1160 1050 500

※2022年度に当院をDPC評価の対象として退院された患者さんを10歳ごとに集計したものです。

当院は総合病院として地域連携に積極的に取り組み、質の高い医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しています。
全体でみると地域高齢化の影響で60歳以上の患者さんの受診が多く、全体の約79%を占めています。
また、当院は周産期医療・小児医療にも積極的に取り組み、10歳未満の患者さんの割合も高くなっています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 87 13.89 8.94 4.60% 81.53
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 62 25.27 21.11 9.68% 85.48
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 54 18.39 13.61 1.85% 82.80
060335xx99x00x 胆嚢炎等 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 26 16.31 10.93 0.00% 79.38
100380xxxxxxxx 体液量減少症 25 22.56 11.15 0.00% 79.76

内科で最も多い症例は胆管炎・胆のう炎の症例です。内科では抗菌薬の投与や、内視鏡を用いて胆管につまった胆石を取り除く治療等が行われます。
2番目に多いのは、誤嚥性肺炎です。特に高齢の患者さんが多く、重症化しやすいため、20日以上の入院となることが多いです。
次いで多いのが、腎盂腎炎など尿路感染症の症例です。


脳神経内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 10 9.70 7.33 0.00% 65.50
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 15.97
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 18.58
010060×2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 16.01
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2 なし 15歳以上 16.85

脳神経内科で多いのはてんかんの症例です。主に抗てんかん薬等を用いた薬物療法を行っております。
次いで多いのが、脳梗塞、パーキンソン病、脳脊髄の感染を伴う炎症の症例となっています。
症例数が10未満のものは「-」と表示しています。


循環器内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 82 30.38 17.54 3.66% 86.49
050130xx9902xx 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2-2あり 63 34.05 24.17 3.17% 81.16
050050xx9913xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2-3あり 45 4.42 6.33 2.22% 71.56
050050xx0203xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1-なし、1,2あり 手術・処置等2-3あり 31 6.84 9.95 0.00% 72.42
050030xx97030x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2-3あり 定義副傷病 なし 29 15.83 14.64 0.00% 68.52

循環器内科で最も多い症例は心不全です。薬物療法やリハビリ療法など行います。また、原因となった疾患の検査・治療も行うことがあります。
次いで多い症例は狭心症の検査目的の入院で、診断や治療後の経過観察のための心臓カテーテル検査と核医学検査を行います。
また、狭心症や急性心筋梗塞では、カテーテルを使った血管内手術を行う症例も多くあります。


小児科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 25 4.04 5.89 0.00% 3.96
150040xxxxx0xx 熱性けいれん 手術・処置等2-なし 22 2.86 3.64 0.00% 1.41
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2-なし 14 3.64 5.56 0.00% 3.43
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1-あり 10 1.00 2.09 0.00% 4.50
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2-なし 5.70

小児科では「肺炎や、急性気管支炎」などの呼吸器感染の症例が多くなっております。
次いで多い症例は、熱性けいれん、食物アレルギー、ウィルス性腸炎の順となっています。
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外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060040xx99x6xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-6あり 25 3.68 4.38 0.00% 65.96
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 9.21 9.00 0.00% 67.96
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 20 6.50 5.32 0.00% 41.50
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 20 18.55 15.40 0.00% 72.25
060040xx99x70x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2-7あり 定義副傷病 なし 20 3.30 4.47 0.00% 66.85

外科で多い症例は直腸肛門の悪性腫瘍への抗がん剤を用いた化学療法症例です。
次いで多い症例が腸閉塞です。腸閉塞とは、何らかの原因によって、腸管内容物(食物や胃液、腸液やガスなど)の移動が障害され、腹痛・腹部膨満・嘔吐が出てきます。食べないで点滴などの治療が必要です。手術が必要な場合もあります。
また、虫垂炎や結腸の悪性腫瘍などに対して腹腔鏡を用いた手術を行っております。腹腔鏡下手術は、腹壁の数カ所に小切開を加え、そこから観察用のスコープや手術器械を体腔内に入れて手術を行う方法です。開腹手術に比べて傷が小さいため、術後の回復が早く、入院期間も短く済む利点があります。


整形外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 95 41.78 26.42 13.68% 83.83
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 24 32.04 22.44 0.00% 77.08
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 19 8.68 4.86 0.00% 54.00
160740xx01xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 定義副傷病 なし 14 5.79 5.61 0.00% 20.93
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 13 33.77 18.34 0.00% 62.46

整形外科で最も多い症例は大腿骨近位端骨折です。加齢や骨粗しょう症など、骨がもろくなる状況が重なると大腿骨近位端骨折を発症しやすくなります。高齢者に多く、転倒をきっかけとして骨折が生じる場合が多いです。大腿骨近位端骨折では手術を要する症例となっています。
変形性膝関節症、前腕骨折に対する手術症例も多いです。


形成外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160200xx02000x 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 13 4.54 4.72 0.00% 34.77
080006xx97x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) その他の手術あり 手術・処置等2 なし 10 14.50 9.34 0.00% 85.30
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1 なし 3.94
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 2.90
160610xx97xxxx 四肢筋腱損傷 その他の手術あり 9.03

形成外科で多い症例は鼻骨骨折等の顔面損傷に対する整復固定術を行う症例です。
また、皮膚の悪性腫瘍切除や皮膚、皮下腫瘍切除目的の入院症例も多いです。
その他に、指の筋腱損傷に対する手術症例などもあります。
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脳神経外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(保存的加療、発症前自立) 42 20.88 15.97 30.95% 72.81
160100xx99x00x 頭部外傷(保存的加療) 29 20.72 8.54 17.24% 74.62
160100xx97x00x 頭蓋内出血(手術あり) 25 24.20 10.14 16.00% 82.56
010040x099000x 頭蓋内出血(保存的加療) 25 28.56 19.58 64.00% 70.96
010230xx99x00x てんかん(保存的加療) 17 6.71 7.33 0.00% 56.12

脳神経外科のDPCでの入院件数は脳梗塞(保存的加療、発症前自立)、頭部外傷(保存的加療)、頭蓋内出血(主に慢性硬膜下血腫、手術あり)、頭蓋内出血(保存的加療)、てんかん(保存的加療)の順です。脳卒中病型別の入院件数は、脳梗塞(147件)、脳出血(69件)、くも膜下出血(5件)となっています。


産婦人科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 17 9.71 9.27 0.00% 47.00
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 16 9.50 9.38 0.00% 32.25
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 11 3.27 4.27 0.00% 72.91
12002xxx99x41x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 あり 7 3.14 8.11 0.00% 66.86
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 開腹によるもの等 6 9.50 9.70 0.00% 51.50

産婦人科で多い症例は、子宮平滑筋腫等で子宮全摘術を行った症例となっています。
2番目は、胎児及び胎児付属物の異常です。帝王切開を行った経験のある患者さんが、再度帝王切開をする場合等が含まれています。この子宮全摘術等に該当する手術のほとんどが帝王切開術です。


耳鼻いんこう科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 13 7.62 5.69 0.00% 50.92
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 11 9.18 8.81 0.00% 66.09
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 10 7.70 6.23 0.00% 61.10
030240xx01xx0x 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 定義副傷病 なし 8.15
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 4.79

耳鼻いんこう科で多い症例は扁桃炎で、抗生剤を投与し炎症を抑えます。扁桃炎の症状が悪化すると、扁桃周囲膿瘍になることがあります。排膿のため、扁桃周囲膿瘍切開術を行う症例もあります。
次いで多い症例が、顔面神経障害、慢性副鼻腔炎となっています。
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皮膚科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 15 20.00 13.50 6.67% 72.73
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 9.25
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 3.61
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 手術なし 手術・処置等2なし 2.86
080090xxxxxxxx 紅斑症 10.58

皮膚科で多いのは膿皮症です。主に細菌感染による蜂窩織炎で、高熱を伴ったり、外来治療では十分な治療を行えない重症患者の入院治療を行っています。
次いで多いのが、帯状疱疹、マムシ咬傷や蜂刺され、食物アレルギー等の症例となっています。(詳細不明の損傷等は、全て食物アレルギー症例です)
帯状疱疹は痛みを伴う紅斑や水泡を症状とする疾患です。早期診断、早期治療を行わないと潰瘍となり、瘢痕を残したり疱疹後神経痛が持続する可能性が高くなります。
症例数が10未満のものは「-」と表示しています。


泌尿器科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 42 11.38 6.85 0.00% 78.21
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病 なし 28 6.50 5.29 0.00% 64.43
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 26 9.77 7.82 0.00% 73.92
110070xx97x00x 膀胱腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 14 5.00 7.15 0.00% 66.79
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 その他の手術あり 定義副傷病 なし 13 9.62 7.20 0.00% 66.62

泌尿器科のDPCで多い症例は手術を行った膀胱癌で、手術としては尿道から内視鏡を挿入して電気メスで腫瘍を切除します。
2番目に多いのは内視鏡手術を行った尿管結石で、尿管または腎臓の結石を破砕し、取り除きます。
次いで多いのが、前立腺肥大症に対する内視鏡手術や尿管結石に対するの症例となっています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 33 19 25 13 1 8
大腸癌 18 45 46 89 1 8
乳癌 1 8
肺癌 1 8
肝癌 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

3.初発の5大癌のUICC病期分類ならびに再発患者数
※5大がんと呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者さんの数を、初発のUICC病期分類別、および再発に分けて集計しています。
症例数が10未満のものは「-」と表示しています。

がんの治療は内視鏡・腹腔鏡・胸腔鏡をはじめとする低侵襲治療から開腹手術、抗がん剤治療、放射線治療など多岐にわたっています。
抗がん剤治療では短期入院を繰り返す例も多く、初回治療ならばその入院回数が全て初発に計上しています。
当院は近隣の医療機関と密接な連携を保ちつつ、石川県地域がん診療連携協力病院として社会へ貢献することを通して、
患者さんが安心して治療を受けられるよう、スタッフ一丸となって診療に当たっています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 27 19.93 77.59
重症 10 17.30 84.90
超重症
不明

※成人の市中肺炎につき、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を示したものです。
重症度分類は、A-DROPスコアを用いており、
軽症~超重症の4段階で表記し、重症度分類の各因子が一つでも不明な場合は「不明」と分類しています。
症例数が10未満のものは「-」と表示しています。

A-DROPスコアについて
Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydration(脱水): BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration(呼吸状態): SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
Orientation(意識障害): 意識障害あり
Pressure(収縮期血圧): 収縮期血圧90 mmHg以下

当院では中等症の症例が最も多く、全体の約70%を占めています。
また、高齢者肺炎症例が多く、特に慢性呼吸器疾患をお持ちの患者さんは繰り返し肺炎に罹患される方もいらっしゃいます。
高齢で合併症を有する肺炎は重症化の危険性も高く、適切な抗生剤の使用のみでなく、酸素投与などの支持療法も大切となります。
また、施設入所中に肺炎に罹患し入院となる患者さんも多くなっています。

脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 156 30.31 77.60 28.24%
その他 14 36.79 78.29 1.76%

※脳梗塞の発症日別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示したものです。脳梗塞は国際統計分類(ICD‐10)では、I63$に分類されます。

発症して早期に入院される患者さんがほとんどで、発症3日以内の急性期脳梗塞が全体の約9割と高率になっています。
平均年齢は約78歳で、高齢者の方が多くなっています。
当院は急性期に行われる血栓溶解療法や血栓回収療法が行える能登中部医療圏唯一の脳卒中学会認定一次脳卒中センターです。
当院で急性期治療の対応をした後、回復期の施設へ転院する症例も多くあります。
能登北部医療圏も含めた能登脳卒中地域連携クリニカルパスを有効に運用し、病診連携を進めています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 97 4.22 13.62 3.09% 82.05
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 33 3.24 9.15 6.06% 76.73
K654 内視鏡的消化管止血術 22 1.77 16.82 0.00% 76.55
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 21 0.19 6.62 0.00% 74.62
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 14 0.36 9.64 0.00% 63.86

内科(消化器内科)では、内視鏡的胆道ステント留置術が最も多くなっています。この手術は、腫瘍等により閉塞した胆道に内視鏡を用いてステントを挿入し、うっ滞した胆汁を流すためのものです。
次いで多いのが、内視鏡的乳頭切開術です。この手術では、内視鏡を十二指腸まで挿入し、胆管・膵管の出口にあたる乳頭部にナイフを挿入し、高周波(電気メス)を用いて切開します。胆道が閉塞して起こる黄疸を軽減させるために行います。
また、内視鏡を用いた消化管止血術や胃・十二指腸ポリープ等の切除術も多く行われている手術です。


循環器内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 28 4.86 4.93 0.00% 74.25
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 20 0.00 14.40 0.00% 67.75
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 20 5.00 16.05 0.00% 78.70
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 16 3.00 20.25 0.00% 85.75
K597-2 ペースメーカー交換術 9 1.67 11.00 0.00% 81.11

循環器内科では、冠動脈疾患に対し、経皮的冠動脈ステント留置術や経皮的冠動脈形成術を行っており、急性心筋梗塞に対しては緊急で対応もしています。
また、四肢の動脈(主に下肢動脈)の狭窄・閉塞病変に対しても血管拡張・血栓除去術を行っています。
徐脈性不整脈に対してのペースメーカー移植術も行っています(他科入院中に行っている場合もあり、実際には上記の数字より多く施行しています)。


外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 34 0.91 6.15 2.94% 67.65
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 21 3.76 13.67 0.00% 70.67
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 19 0.32 5.05 0.00% 39.79
K6112 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢) 14 0.00 3.14 0.00% 68.07
K6335 鼠径ヘルニア手術 12 1.25 6.67 0.00% 81.50

外科では胆嚢結石症等に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が多く施行されています。
次いで、結腸癌に対する腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術、虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術など、当院ではより侵襲性の少ない腹腔鏡を用いた手術を多く行っています。
また、一般病棟以外の入院では、鼠径ヘルニア手術が多く行われています。鼠径ヘルニアは一般的に「脱腸」とよばれるものです。腹腔鏡を用いた鼠径ヘルニア手術にも対応しており、件数が増えてきています。


整形外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿・上腕) 82 3.10 35.84 12.20% 80.34
K0462 骨折観血的手術(下腿・前腕) 59 2.76 21.41 3.39% 66.41
K0821 人工関節置換術(膝・股・肩) 32 1.06 30.81 0.00% 74.38
K0811 人工骨頭挿入術(股) 31 7.03 37.26 9.68% 83.16
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 17 3.88 28.47 23.53% 72.53

整形外科で最も多い手術は、骨折観血的手術です。この手術は骨折部位の骨接合を行う手術となっています。中でも高齢者に多い大腿骨の症例数が多くなっています。
次いで、膝の人工関節置換術が多くなっています。こちらの手術は、変形性膝関節症や関節リウマチなどにより変形した関節を、人工関節で入れ替え、歩行能力の改善を図るものです。また、股関節への手術も多くなっています。
整形外科では、全身麻酔による手術件数が当院にて最も多くなっています。


形成外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0021 デブリードマン(100cm2未満) 10 3.60 12.70 0.00% 82.20
K333 鼻骨骨折整復固定術
K0022 デブリードマン(100cm2以上3000cm2未満)
K0463 骨折観血的手術(指)
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満)

デブリードマンとは、感染・壊死組織を除去し、創を清浄化することで他の組織への影響を防ぐ外科処置のことですが、形成外科のDPCでは主に皮膚がん等の治療に伴って行われています。
次に多いのが鼻骨骨折に対する整復固定術です。
その他に、指等の骨折観血的手術や皮膚がん等を切除するための皮膚悪性腫瘍切除術となっています。
症例数が10未満のものは「-」と表示しています。


脳神経外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 23 0.43 24.87 21.74% 81.39
K178-4 経皮的脳血栓回収術 13 0.00 30.15 69.23% 75.15
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内)
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術
K1742 水頭症手術(シャント手術)

脳神経外科の手術件数は、慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術が最も多く、経皮的脳血栓回収術といった脳血管内治療が続きます。
また、脳出血に対する頭蓋内血腫除去術は、内視鏡治療を含めると11件です。頚動脈狭窄症に対しては、頚動脈内膜剥離術も行っています。脳動脈瘤に対しても、血管内治療・開頭治療を適切に判断して行っています。
当院は脳卒中学会認定一次脳卒中センターとして、能登地区での脳神経系緊急疾患の治療に中心的な役割を果たしています。
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産婦人科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 19 1.00 7.74 0.00% 48.68
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 18 1.00 7.56 0.00% 31.83
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹)
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡)
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開)

産婦人科で多い手術は、子宮筋腫・子宮癌等に対する子宮全摘術となっています。
次いで、選択帝王切開術です。帝王切開の既往がある場合は実施することがほとんどです。緊急帝王切開は経膣分娩中に母児の状態が悪化や、分娩停止した場合など、経膣分娩が継続できないと判断した場合に実施します。
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Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 11 1.00 5.64 0.00% 67.82
K368 扁桃周囲膿瘍切開術
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術
K370 アデノイド切除術
K3772 口蓋扁桃手術(摘出)

耳鼻いんこう科で最も多い手術は、内視鏡下鼻・副鼻腔手術です。主に慢性副鼻腔炎の治療法として行います。投薬治療などで症状が改善しないときは、手術で副鼻腔の病変を除去、開放します。
次いで、扁桃周囲膿瘍切開術です。扁桃周囲膿瘍では抗生剤の投与はもちろんですが、排膿しないと治らないことが多く、穿刺や切開を行います。
口蓋扁桃摘出術は扁桃肥大・慢性扁桃炎等に対して行われ、若年層が多くなっています。
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泌尿器科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 44 3.98 8.77 0.00% 78.09
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 30 1.40 4.23 3.33% 64.07
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 24 1.00 7.79 0.00% 73.92
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 20 5.50 7.25 15.00% 70.50
K802 膀胱腫瘍摘出術 14 1.00 3.00 0.00% 66.79

泌尿器科で多い手術は、膀胱癌に対する内視鏡手術です。
腎結石や尿管結石、尿管狭窄による水腎症の治療となる経尿道的尿路結石除去術、経皮的尿路結石除去術が多く、前立腺肥大症に対する手術も多い傾向です。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 11 0.22%
180010 敗血症 同一 10 0.20%
異なる 16 0.31%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 14 0.28%
異なる

※ 医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべき病名について、
入院契機となった病名との同一性の有無を区別して、患者数と発症率を示しました。
発生率は、全退院患者数に対する発生率を示しています。
症例数が10未満のものは「-」と表示しています。

播種性血管内凝固症候群
入院後に発症している症例が多く、感染症が重症化するケースや基礎疾患が影響しているケースが多いと考えられます。

手術・処置の合併症
透析シャントに関連した手術・処置の合併症を主訴とした入院が多くありました。
合併症はどのような術式でも一定の確率で起こり得るもので、医療ミスとは異なります。
また、当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払っています。

更新履歴

 

 

令和3年度 公立能登総合病院病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 196 82 85 129 186 292 601 1240 1023 403

※2021年度に当院をDPC評価の対象として退院された患者さんを10歳ごとに集計したものです。

当院は総合病院として地域連携に積極的に取り組み、質の高い医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しています。
全体でみると地域高齢化の影響で60歳以上の患者さんの受診が多く、全体の約77%を占めています。
また、当院は周産期医療・小児医療にも積極的に取り組み、10歳未満の患者さんの割合も高くなっています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 92 9.52 9.21 4.35% 77.89
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 71 26.35 20.57 7.04% 86.96
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 51 18.41 13.14 7.84% 78.94
100380xxxxxxxx 体液量減少症 32 25.78 10.66 9.38% 83.13
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2-なし 30 8.97 8.74 0.00% 68.60

 内科で最も多い症例は胆管炎・胆のう炎の症例です。内科では抗菌薬の投与や、内視鏡を用いて胆管につまった胆石を取り除く治療等が行われます。
 2番目に多いのは、誤嚥性肺炎です。特に高齢の患者さんが多く、重症化しやすいため、20日以上の入院となることが多いです。
 次いで多いのが、腎盂腎炎など尿路感染症の症例です。


循環器内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 84 33.02 17.35 4.76% 84.50
050130xx9902xx 心不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-2あり 70 28.83 23.83 2.86% 81.53
050050xx9913xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2-3あり 48 5.38 6.14 10.42% 70.71
050030xx97030x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1-なし、1あり 手術・処置等2-3あり 定義副傷病-なし 33 14.73 14.89 6.06% 72.85
050050xx0203xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1-なし、1,2あり 手術・処置等2-3あり 28 6.61 9.62 0.00% 69.39

 循環器内科で最も多い症例は心不全です。
 次いで多い症例は狭心症で、診断や治療後の経過観察のための心臓カテーテル検査と核医学検査を行います。
 また、急性心筋梗塞で経皮的冠動脈形成術を行った症例も多くあります。


小児科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病-なし 40 3.80 5.83 2.50% 1.10
150040xxxxx0xx 熱性けいれん 手術・処置等2-なし 17 2.94 3.83 0.00% 1.06
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。) 定義副傷病-なし 15 3.87 10.47 0.00% 2.27
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2-なし 14 4.29 6.13 0.00% 0.00
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 13 2.46 6.24 0.00% 3.62

 小児科では「肺炎や、急性気管支炎」などの呼吸器感染の症例が多くなっております。
 次いで多い症例は、熱性けいれん、新生児期による黄疸や呼吸障害、感染症、喘息の順となっています。


外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 35 10.29 9.00 0.00% 74.03
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 24 5.88 6.25 0.00% 63.92
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 23 8.17 7.11 0.00% 68.17
060020xx02xxxx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 21 20.29 18.34 4.76% 74.67
040040xx99080x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-8あり 定義副傷病-なし 21 5.62 9.01 0.00% 75.52

 外科で最も多い症例は腸閉塞です。腸閉塞とは、何らかの原因によって、腸管内容物(食物や胃液、腸液やガスなど)の移動が障害され、腹痛・腹部膨満・嘔吐が出てきます。食べないで点滴などの治療が必要です。手術が必要な場合もあります。
 次いで多い症例が胆嚢結石や胆石性胆のう炎で、腹腔鏡を用い手術を行います。腹腔鏡下手術は、腹壁の数カ所に小切開を加え、そこから観察用のスコープや手術器械を体腔内に入れて手術を行う方法です。開腹手術に比べて傷が小さいため、術後の回復が早く、入院期間も短く済む利点があります。


整形外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 73 47.41 25.32 8.22% 84.27
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 34 35.91 23.02 2.94% 74.44
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病-なし 18 6.94 4.99 0.00% 60.11
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 17 39.65 19.34 5.88% 81.06
160720xx01xxxx 肩関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 17 37.06 14.64 5.88% 77.35

 整形外科で最も多い症例は大腿骨近位端骨折です。加齢や骨粗しょう症など、骨がもろくなる状況が重なると大腿骨近位端骨折を発症しやすくなります。高齢者に多く、転倒をきっかけとして骨折が生じる場合が多いです。大腿骨近位端骨折では手術を要する症例となっています。
 変形性膝関節症、前腕骨折に対する手術症例も多いです。


形成外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx97x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) その他の手術あり 手術・処置等2-なし 12 8.42 9.61 0.00% 78.50
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1-なし 12 19.67 13.07 0.00% 68.50
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1-なし 10 2.70 4.01 0.00% 49.50
160610xx97xxxx 四肢筋腱損傷 その他の手術あり 9.52
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2-なし 7.68

 形成外科では皮膚の悪性腫瘍切除や皮膚、皮下腫瘍切除目的の入院症例が多くなっています。
 その他に、指などの筋腱損傷に対して手術する症例もあります。
 症例数が10未満のものは「-」と表示しています。


脳神経外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-4あり 定義副傷病-なし 49 28.73 15.63 24.49% 75.04
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 24 32.63 18.90 45.83% 67.83
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 22 6.68 7.22 0.00% 69.82
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 20 15.05 11.78 20.00% 75.70
010040x199x0xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2-なし 19 33.32 22.42 52.63% 78.42

 脳神経外科のDPCでの入院件数は脳梗塞、非外傷性頭蓋内血腫、てんかん、慢性硬膜下血腫の順です。脳卒中病型別の入院は、脳梗塞(147件)、脳出血(68件)、くも膜下出血(23件)となっています。


産婦人科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 24 9.79 9.39 0.00% 33.21
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 17 9.82 9.46 0.00% 45.18
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等
120140xxxxxxxx 流産
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり

 産婦人科で最も多い症例は胎児及び胎児付属物の異常です。帝王切開を行った経験のある患者さんが、再度帝王切開をする場合等が含まれています。この子宮全摘術に該当する手術のほとんどが帝王切開術です。
 2番目は、子宮平滑筋腫等で子宮全摘術を行った症例となっています。
 症例数が10未満のものは「-」と表示しています。


耳鼻いんこう科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 26 7.35 5.71 0.00% 44.00
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1-あり 23 2.00 2.03 0.00% 61.13
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 12 4.67 4.92 0.00% 73.08
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 11 7.91 6.47 0.00% 62.36
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 8.50

 耳鼻いんこう科で最も多い症例は扁桃炎で、抗生剤を投与し炎症を抑えます。扁桃炎の症状が悪化すると、扁桃周囲膿瘍になることがあります。排膿のため、扁桃周囲膿瘍切開術を行う症例も多くあります。
 次いで多い症例が、睡眠時無呼吸症候群、めまい症、慢性副鼻腔炎となっています。
 症例数が10未満のものは「-」と表示しています。


皮膚科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1-なし 13 14.23 13.07 7.69% 68.00
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等2-なし 29.17
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 3.70
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 9.22
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2-なし 16.74

 皮膚科で最も多いのは膿皮症です。主に細菌感染による蜂窩織炎で、高熱を伴ったり、外来治療では十分な治療を行えない重症患者の入院治療を行っています。
 次いで多いのが、水疱症、蜂刺され等の症例となっています。
 帯状疱疹は痛みを伴う紅斑や水泡を症状とする疾患です。早期診断、早期治療を行わないと潰瘍となり、瘢痕を残したり疱疹後神経痛が持続する可能性が高くなります。
 症例数が10未満のものは「-」と表示しています。


泌尿器科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2-なし 48 6.25 7.02 0.00% 77.75
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1-なし 定義副傷病-なし 31 7.03 5.56 0.00% 64.16
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 30 11.07 11.63 0.00% 71.83
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 19 14.37 8.23 0.00% 76.89
11022xxx99xxxx 男性生殖器疾患 手術なし 16 8.56 9.42 0.00% 71.44

 泌尿器科のDPCで最も多い症例は手術を行った膀胱癌で、手術としては尿道から内視鏡を挿入して電気メスで腫瘍を切除します。
 2番目に多いのは内視鏡手術を行った尿管結石で、尿管または腎臓の結石を破砕し、取り除きます。
 3番目に多い前立腺癌の治療は、能登地域唯一導入しているダヴィンチサージカルシステムでロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術を行います。
 次いで多いのが、前立腺肥大症に対する内視鏡手術、前立腺炎に対する抗菌薬投与等の症例となっています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 22 15 24 1 8
大腸癌 22 22 32 59 1 8
乳癌 1 8
肺癌 1 8
肝癌 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

 5大がんと呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者さんの数を、初発のUICC病期分類別、および再発に分けて集計しています。
 症例数が10未満のものは「-」と表示しています。

 がんの治療は内視鏡・腹腔鏡・胸腔鏡をはじめとする低侵襲治療から開腹手術、抗がん剤治療、放射線治療など多岐にわたっています。
 抗がん剤治療では短期入院を繰り返す例も多く、初回治療ならばその入院回数が全て初発に計上しています。
 当院は近隣の医療機関と密接な連携を保ちつつ、石川県地域がん診療連携協力病院として社会へ貢献することを通して、患者さんが安心して治療を受けられるよう、スタッフ一丸となって診療に当たっています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 39 21.36 74.77
重症 11 25.27 81.91
超重症
不明

※成人の市中肺炎につき、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を示したものです。
 重症度分類は、A-DROPスコアを用いており、
軽症~超重症の4段階で表記し、重症度分類の各因子が一つでも不明な場合は「不明」と分類しています。
 症例数が10未満のものは「-」と表示しています。

A-DROPスコアについて
Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydration(脱水): BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration(呼吸状態): SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
Orientation(意識障害): 意識障害あり
Pressure(収縮期血圧): 収縮期血圧90 mmHg以下

当院では中等症の症例が最も多く、全体の約80%を占めています。
また、高齢者肺炎症例が多く、特に慢性呼吸器疾患をお持ちの患者さんは繰り返し肺炎に罹患される方もいらっしゃいます。
高齢で合併症を有する肺炎は重症化の危険性も高く、適切な抗生剤の使用のみでなく、酸素投与などの支持療法も大切となります。
また、施設入所中に肺炎に罹患し入院となる患者さんも多くなっています。

脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 160 31.99 78.13 25.42%
その他 17 22.47 62.00 1.13%

※脳梗塞の発症日別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示したものです。脳梗塞は国際統計分類(ICD‐10)では、I63$に分類されます。

発症して早期に入院される患者さんがほとんどで、発症3日以内の急性期脳梗塞が全体の約90%と高率になっています。
平均年齢は約78歳で、高齢者の方が多くなっています。
当院は急性期に行われる血栓溶解療法や血栓回収療法が行える能登中部医療圏唯一の脳卒中学会認定一次脳卒中センターです。
当院で急性期治療の対応をした後、回復期の施設へ転院する症例も多くあります。
能登北部医療圏も含めた能登脳卒中地域連携クリニカルパスを有効に運用し、病診連携を進めています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 89 3.82 11.20 7.87% 78.90
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 28 1.00 4.36 0.00% 75.39
K654 内視鏡的消化管止血術 15 1.00 16.60 6.67% 79.07
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 14 4.21 4.64 0.00% 75.57
K6872 内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴う) 13 1.08 5.15 0.00% 76.54

 内科(消化器内科)では、内視鏡的胆道ステント留置術が最も多くなっています。この手術は、腫瘍等により閉塞した胆道に内視鏡を用いてステントを挿入し、うっ滞した胆汁を流すためのものです。
 次いで多いのが、内視鏡的乳頭切開術です。この手術では、内視鏡を十二指腸まで挿入し、胆管・膵管の出口にあたる乳頭部にナイフを挿入し、高周波(電気メス)を用いて切開します。胆道が閉塞して起こる黄疸を軽減させるために行います。
 また、内視鏡を用いた消化管止血術や大腸ポリープ等の切除術も多く行われている手術です。


循環器内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 26 9.92 20.23 0.00% 80.12
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 20 2.25 3.65 5.00% 71.95
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 19 0.79 4.47 5.26% 76.37
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 17 0.06 14.65 5.88% 73.82
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 14 0.07 10.21 0.00% 67.36

 循環器内科では、徐脈性不整脈に対してのペースメーカー移植術を行っています(他科入院中に行っている場合もあり、実際には上記の数字より多く施行しています)。
 冠動脈疾患に対し、経皮的冠動脈ステント留置術や経皮的冠動脈形成術を行っており、急性心筋梗塞に対しては緊急で対応もしています。
 また、四肢の動脈(主に下肢動脈)の狭窄・閉塞病変に対しても血管拡張・血栓除去術を行っています。


外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 50 1.26 5.70 2.00% 65.64
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 17 5.35 23.41 11.76% 77.88
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 15 0.53 4.20 0.00% 33.20
K655-22 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術) 10 1.90 13.60 0.00% 73.80
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 10 7.80 22.80 10.00% 74.00

 外科では胆嚢結石症等に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が多く施行されています。
 次いで、結腸癌に対する腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術、虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術、胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術など、当院ではより侵襲性の少ない腹腔鏡を用いた手術を多く行っています。
 また、一般病棟以外の入院では、鼠径ヘルニア手術が多く行われています。鼠径ヘルニアは一般的に「脱腸」とよばれるものです。ヘルニア部分が飛び出たまま戻らなくなった場合は、緊急手術が必要となります。腹腔鏡を用いた鼠径ヘルニア手術にも対応しており、件数が増えてきています。


整形外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿・上腕) 63 2.08 42.08 4.76% 83.60
K0821 人工関節置換術(膝・股・肩) 51 1.88 31.53 5.88% 70.96
K0462 骨折観血的手術(下腿・前腕) 37 2.54 23.62 0.00% 74.32
K0811 人工骨頭挿入術(股) 26 4.15 41.73 15.38% 83.31
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 19 3.21 23.89 10.53% 70.05

 整形外科で最も多い手術は、骨折観血的手術です。この手術は骨折部位の骨接合を行う手術となっています。最も多い部位は、大腿部、続いて下腿部となっています。
 次いで、膝の人工関節置換術が多くなっています。こちらの手術は、変形性膝関節症や関節リウマチなどにより変形した関節を、人工膝関節で入れ替え、歩行能力の改善を図るものです。
 整形外科では、全身麻酔による手術件数が当院にて最も多くなっています。


形成外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0021 デブリードマン(100cm2未満) 16 1.63 13.38 0.00% 70.56
K037 腱縫合術
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)
K0871 断端形成術(骨形成を要する)(指)
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満)

 デブリードマンとは、感染・壊死組織を除去し、創を清浄化することで他の組織への影響を防ぐ外科処置のことですが、形成外科のDPCでは主に皮膚がん等の治療に伴って行われています。
 次に多いのが指等の筋腱断裂の縫合術や皮膚がん等を切除するための皮膚悪性腫瘍切除術となっています。
 症例数が10未満のものは「-」と表示しています。


脳神経外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 23 1.78 14.61 21.74% 76.57
K1781 脳血管内手術(1箇所) 14 0.64 36.21 28.57% 69.00
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 13 4.15 19.15 15.38% 73.85
K1742 水頭症手術(シャント手術) 11 9.45 15.91 18.18% 72.55
K178-4 経皮的脳血栓回収術

 脳神経外科の手術件数は、慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術が最も多く、脳動脈瘤に対するコイル塞栓術といった脳血管内治療が続きます。頚動脈狭窄症に対する経皮的頸動脈ステント留置術(急性期・慢性期を含む)や水頭症に対して脳室などの髄液腔内に溜まった髄液を腹腔内等に流すシャント術が行われています。
 近年、急性期脳梗塞に対する治療が全国的に行われるようになっています。当院でも、tPA投与や脳血栓回収療法の急性期脳梗塞治療が行われています。
 症例数が10未満のものは「-」と表示しています。


産婦人科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 22 0.95 7.59 0.00% 32.82
K877 子宮全摘術 22 0.95 8.27 0.00% 46.55
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 11 1.36 7.55 0.00% 33.45
K8654 子宮脱手術(腟壁形成手術及び子宮全摘術)(腟式、腹式)
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡)

 産婦人科で多い手術は、選択帝王切開術です。帝王切開の既往がある場合は実施することがほとんどです。緊急帝王切開は経膣分娩中に母児の状態が悪化や、分娩停止した場合など、経膣分娩が継続できないと判断した場合に実施します。
 次いで、子宮筋腫・子宮癌等に対する子宮全摘術となっています。
 症例数が10未満のものは「-」と表示しています。


耳鼻いんこう科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 12 1.00 6.42 0.00% 62.75
K368 扁桃周囲膿瘍切開術
K386 気管切開術
K3772 口蓋扁桃手術(摘出)
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術)

 耳鼻いんこう科で最も多い手術は、内視鏡下鼻・副鼻腔手術です。主に慢性副鼻腔炎の治療法として行います。投薬治療などで症状が改善しないときは、手術で副鼻腔の病変を除去、開放します。
 次いで、扁桃周囲膿瘍切開術です。扁桃周囲膿瘍では抗生剤の投与はもちろんですが、排膿しないと治らないことが多く、穿刺や切開を行います。
 口蓋扁桃摘出術は扁桃肥大・慢性扁桃炎等に対して行われ、若年層が多くなっています。
 症例数が10未満のものは「-」と表示しています。



Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 48 1.10 4.15 0.00% 77.75
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 34 1.00 5.53 0.00% 65.12
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 29 1.00 9.10 0.00% 71.83
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) 12 1.67 7.67 0.00% 75.25
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 11 1.91 8.45 0.00% 80.82

 泌尿器科で多い手術は、膀胱癌に対する内視鏡手術です。
 前立腺癌に対する手術は、能登地域で唯一導入しているダヴィンチサージカルシステムを用いるロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術です。患者さんにやさしく低侵襲な手術で、入院期間も短い傾向となっています。
 腎結石や尿路結石、尿管狭窄、上部尿管結石による水腎症の治療となる、経尿道的尿路結石除去術、経皮的尿路結石除去術、前立腺肥大症に対する手術も多い傾向です。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 21 0.50%
180010 敗血症 同一 15 0.35%
異なる 16 0.38%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 11 0.26%
異なる

※ 医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべき病名について、
入院契機となった病名との同一性の有無を区別して、患者数と発症率を示しました。
  発生率は、全退院患者数に対する発生率を示しています。
  症例数が10未満のものは「-」と表示しています。

播種性血管内凝固症候群
入院後に発症している症例が多く、感染症が重症化するケースや基礎疾患が影響しているケースが多いと考えられます。

手術・処置の合併症
透析シャントに関連した手術・処置の合併症を主訴とした入院が多くありました。
合併症はどのような術式でも一定の確率で起こり得るもので、医療ミスとは異なります。
また、当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払っています。

更新履歴


令和2年度 公立能登総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数【ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 174 71 90 110 155 347 522 1171 1029 410

※2020年度に当院をDPC評価の対象として退院された患者さんを10歳ごとに集計したものです。
当院は総合病院として地域連携に積極的に取り組み、質の高い医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しています。
全体でみると地域高齢化の影響で60歳以上の患者さんの受診が多く、全体の約77%を占めています。
また、当院は周産期医療・小児医療にも積極的に取り組み、10歳未満の患者さんの割合も高くなっています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)【ファイルをダウンロード

内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 94 26.62 20.51 9.57% 85.26
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 89 11.97 9.53 6.74% 77.43
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 58 17.40 13.00 1.72% 79.31
060350xx99x00x 急性膵炎 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 29 15.24 10.78 0.00% 61.21
060340xx99x0xx 胆管(肝内外)結石、胆管炎 手術なし 手術・処置等2-なし 27 13.26 9.76 7.41% 77.48

 内科で最も多い症例は誤嚥性肺炎です。特に高齢の患者さんが多く、重症化しやすいため、20日以上の入院となることが多いです。
2番目に多いのは、胆管炎・胆のう炎の症例です。内科では抗生物質の投与や、内視鏡を用いて胆管につまった胆石を取り除く治療等が行われます。
次いで多いのが、腎盂腎炎など尿路感染症の症例です。

 


循環器内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 71 30.00 17.23 0.00% 81.56
050130xx9902xx 心不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-2あり 64 27.16 24.18 1.56% 80.86
050050xx9913xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2-3あり 37 4.68 5.97 2.70% 68.84
050030xx97030x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1-なし、1あり 手術・処置等2-3あり 定義副傷病-なし 29 19.17 15.35 3.45% 72.83
050050xx0203xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1-なし、1,2あり 手術・処置等2-3あり 27 5.41 9.75 0.00% 73.78

 循環器内科で最も多い症例は心不全です。
次いで多い症例は狭心症で、診断や治療後の経過観察のための心臓カテーテル検査と核医学検査を行います。
また、急性心筋梗塞で経皮的冠動脈形成術を行った症例も多くあります。

 


小児科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2-なし 24 7.08 6.13 0.00% 0.00
030270xxxxxxxx 上気道炎 16 4.06 4.85 0.00% 1.50
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。) 定義副傷病-なし 11 3.82 10.76 9.09% 3.00
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 10 3.10 6.46 0.00% 4.10
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1-あり 2.12

 小児科で最も多い症例は新生児期による黄疸や呼吸障害です。次いで多い症例は、上気道炎、感染症、喘息、食物アレルギー検査の順となっています。

 


外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 40 11.48 9.08 2.50% 76.45
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 22 6.09 6.41 0.00% 60.36
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 19 8.16 7.23 0.00% 74.74
060210xx9700xx ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術あり 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 18 20.17 14.43 5.56% 74.39
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1-なし 定義副傷病-なし 17 14.53 16.19 0.00% 77.88

 外科で最も多い症例は腸閉塞です。腸閉塞とは、何らかの原因によって、腸管内容物(食物や胃液、腸液やガスなど)の移動が障害され、腹痛・腹部膨満・嘔吐が出てきます。食べないで点滴などの治療が必要です。手術が必要な場合もあります。
次いで多い症例が胆嚢結石や胆石性胆のう炎で、腹腔鏡を用い手術を行います。腹腔鏡下手術は、腹壁の数カ所に小切開を加え、そこから特殊な観察用のスコープや手術器械を体腔内に入れて手術を行う方法です。開腹手術に比べて傷が小さいため、術後の回復が早く、入院期間も短く済む利点があります。


整形外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 82 43.55 25.09 4.88% 83.18
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 32 30.31 23.36 0.00% 75.78
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病-なし 29 7.55 5.18 3.45% 52.97
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 27 30.33 18.81 3.70% 78.07
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2-なし 21 19.52 16.10 0.00% 71.86

 整形外科で最も多い症例は大腿骨近位端骨折です。加齢や骨粗しょう症など、骨がもろくなる状況が重なると大腿骨近位端骨折を発症しやすくなります。高齢者に多く、転倒をきっかけとして骨折が生じる場合が多いです。大腿骨近位端骨折では手術を要する症例となっています。
次いで、変形性膝関節症、前腕骨折に対する手術症例も多いです。

 


形成外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2-なし 19 3.47 7.71 0.00% 81.21
160610xx97xxxx 四肢筋腱損傷 その他の手術あり 9.62
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 6.27
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1-なし 4.76
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2-なし 3.07

 形成外科では皮膚の悪性腫瘍切除や皮膚、皮下腫瘍切除目的の入院症例が多くなっています。
その他に、四肢筋腱損傷や眼瞼下垂に対して手術する症例もあります。

 


脳神経外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-4あり 定義副傷病-なし 45 23.02 15.64 31.11% 73.18
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 27 14.04 8.18 18.52% 65.78
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 24 31.42 18.86 54.17% 72.04
010040x199x0xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2-なし 18 45.11 22.35 77.78% 76.22
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 18 12.56 12.04 5.56% 81.17

 脳神経外科のDPCでの入院件数は脳梗塞、外傷性頭蓋・頭蓋内損傷、脳出血、慢性硬膜下血腫の順です。脳卒中病型別の入院は、脳梗塞(169件)、脳出血(63件)、くも膜下出血(29件)となっています。

 


産婦人科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 25 9.48 9.45 0.00% 30.44
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 9.57
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2-なし 11.96
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2-なし 3.11
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 開腹によるもの等 10.00

 産婦人科で最も多い症例は胎児及び胎児付属物の異常です。帝王切開を行った経験のある患者さんが、再度帝王切開をする場合等が含まれています。この子宮全摘術に該当する手術のほとんどが帝王切開術です。
2番目は、子宮平滑筋腫等で子宮全摘術を行った症例となっています。

 


耳鼻咽喉科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 15 6.27 5.63 0.00% 50.27
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 14 9.86 9.17 0.00% 55.36
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 13 9.00 6.71 0.00% 52.92
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 10 6.50 8.44 0.00% 48.40
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 4.94

 耳鼻いんこう科で最も多い症例は扁桃炎で、抗生剤を投与し炎症を抑えます。扁桃炎の症状が悪化すると、扁桃周囲膿瘍になることがあります。排膿のため、扁桃周囲膿瘍切開術を行う症例も多くあります。
次いで多い症例が、顔面神経麻痺、慢性副鼻腔炎となっています。

 


脳神経内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-4あり 定義副傷病-なし 11 17.45 17.69 27.27% 72.36
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 7.48
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 18.20
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病-なし 17.00
010090xxxxx0xx 多発性硬化症 手術・処置等2-なし 14.72

 脳神経内科は脳血管障害に加え、てんかん等機能性疾患、パーキンソン病的変性疾患、髄膜炎等感染症、末梢神経障害、脱髄性疾患を幅広く診療しています。

 


皮膚科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1-なし 15 15.27 12.87 6.67% 67.00
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 9.12
080190xxxxxxxx 脱毛症 3.38
080270xxxx0xxx 食物アレルギー 手術・処置等1-なし 2.44
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等2-なし 28.91

 皮膚科で最も多いのは膿皮症です。主に細菌感染による蜂窩織炎で、高熱を伴ったり、外来治療では十分な治療を行えない重症患者の入院治療を行っています。
2番目に多いのは帯状疱疹で、痛みを伴う紅斑や水泡を症状とする疾患です。早期診断、早期治療を行わないと潰瘍となり、瘢痕を残したり疱疹後神経痛が持続する可能性が高くなります。
続いて、脱毛症の症例となります。

 


泌尿器科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2-なし 52 7.29 7.13 0.00% 74.92
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 27 11.96 11.89 0.00% 71.04
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 22 12.05 13.00 9.09% 70.64
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1-なし 定義副傷病-なし 21 6.14 5.67 0.00% 60.62
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等2-2あり 定義副傷病-なし 13 9.00 9.96 0.00% 71.92

 泌尿器科のDPCで最も多い症例は手術を行った膀胱癌で、手術としては尿道から内視鏡を挿入して電気メスで腫瘍を切除します。
また、2番目に多い前立腺癌の治療は、能登地域唯一導入しているダヴィンチサージカルシステムでロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術を行います。
その他、一般病棟以外の入院であるため上記患者数に含まれませんが、前立腺癌の検査入院(前立腺生検)も多い症例です。
さらに、尿路の感染症も多く尿路結石を伴うこともあり、内視鏡手術を行った尿路結石の症例も多くあります。

 

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数【ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 12 10 11 30 1 8
大腸癌 12 16 14 31 27 1 8
乳癌 1 8
肺癌 13 1 8
肝癌 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

※5大がんと呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者さんの数を、初発のUICC病期分類別、および再発に分けて集計しています。

がんの治療は内視鏡・腹腔鏡・胸腔鏡をはじめとする低侵襲治療から開腹手術、抗がん剤治療、放射線治療など多岐にわたっています。
抗がん剤治療では短期入院を繰り返す例も多く、初回治療ならばその入院回数が全て初発に計上しています。
当院は近隣の医療機関と密接な連携を保ちつつ、石川県地域がん診療連携協力病院として社会へ貢献することを通して、
患者さんが安心して治療を受けられるよう、スタッフ一丸となって診療に当たっています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等【ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 77 17.81 76.74
重症 13 30.92 85.92
超重症
不明

※成人の市中肺炎につき、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を示したものです。
重症度分類は、A-DROPスコアを用いており、
軽症~超重症の4段階で表記し、重症度分類の各因子が一つでも不明な場合は「不明」と分類しています。

なお、患者数が10件未満のものについては「-」と表示しています。

A-DROPスコアについて
Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydration(脱水): BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration(呼吸状態): SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
Orientation(意識障害): 意識障害あり
Pressure(収縮期血圧): 収縮期血圧90 mmHg以下

当院では中等症の症例が最も多く、全体の約80%を占めています。
また、高齢者肺炎症例が多く、特に慢性呼吸器疾患をお持ちの患者さんは繰り返し肺炎に罹患される方もいらっしゃいます。
高齢で合併症を有する肺炎は重症化の危険性も高く、適切な抗生剤の使用のみでなく、酸素投与などの支持療法も大切となります。
また、施設入所中に肺炎に罹患し入院となる患者さんも多くなっています。

脳梗塞の患者数等【ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 181 31.99 77.55 25.37%
その他 24 24.88 70.96 2.44%

※脳梗塞の発症日別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示したものです。脳梗塞は国際統計分類(ICD‐10)では、I63$に分類されます。

発症して早期に入院される患者さんがほとんどで、発症3日以内の急性期脳梗塞が全体の約88%と高率になっています。
平均年齢は約77歳で、高齢者の方が多くなっています。
当院は急性期に行われる血栓溶解療法や血栓回収療法が行える能登中部医療圏唯一の脳卒中学会認定一次脳卒中センターです。
当院で急性期治療の対応をした後、回復期の施設へ転院する症例も多くあります。
能登北部医療圏も含めた能登脳卒中地域連携クリニカルパスを有効に運用し、病診連携を進めています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)【ファイルをダウンロード

内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 82 2.43 14.20 8.54% 80.61
K654 内視鏡的消化管止血術 27 2.96 17.93 3.70% 77.41
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 23 2.48 6.26 4.35% 70.17
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 18 3.94 10.33 0.00% 59.39
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 11 6.91 11.55 0.00% 59.27

 内科(消化器内科)では、内視鏡的胆道ステント留置術が最も多くなっています。この手術は、腫瘍等により閉塞した胆道に内視鏡を用いてステントを挿入し、うっ滞した胆汁を流すためのものです。
次いで多いのが、内視鏡を用いた消化管止血術です。
また、内視鏡的乳頭切開術も多く行われている手術です。この手術では、内視鏡を十二指腸まで挿入し、胆管・膵管の出口にあたる乳頭部にナイフを挿入し、高周波(電気メス)を用いて切開します。胆道が閉塞して起こる黄疸を軽減させるために行います。


循環器内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 22 0.00 17.32 9.09% 73.23
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 21 2.14 7.76 4.76% 76.29
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 21 1.71 2.81 0.00% 70.05
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 11 0.00 16.45 0.00% 75.00
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 10 2.00 15.20 10.00% 84.70

 循環器内科では、冠動脈疾患に対し、経皮的冠動脈ステント留置術や経皮的冠動脈形成術を行っており、急性心筋梗塞に対しては緊急で対応もしています。
また、四肢の動脈(主に下肢動脈)の狭窄・閉塞病変に対しても血管拡張・血栓除去術を行っています。
なお、徐脈性不整脈に対してのペースメーカー移植術も行っています(他科入院中に行っている場合もあり、実際には上記の数字より多く施行しています)。


外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 44 1.00 6.30 0.00% 68.30
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 19 3.95 10.58 5.26% 78.37
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 14 1.86 5.57 0.00% 43.86
K740-21 腹腔鏡下直腸切除・切断術(切除術) 10 1.80 15.00 0.00% 73.40
K719-21 腹腔鏡下結腸切除術(小範囲切除、結腸半側切除) 10.25

 外科では胆嚢結石症等に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が多く施行されています。
次いで、結腸癌に対する腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術、虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術など、当院ではより侵襲性の少ない腹腔鏡を用いた手術を多く行っています。
また、一般病棟以外の入院では、鼠径ヘルニア手術が多く行われています。鼠径ヘルニアは一般的に「脱腸」とよばれるものです。ヘルニア部分が飛び出たまま戻らなくなった場合は、緊急手術が必要となります。腹腔鏡を用いた鼠径ヘルニア手術にも対応しており、件数が増えてきています。


整形外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿・上腕) 75 2.04 37.19 2.67% 77.25
K0821 人工関節置換術(膝・股・肩) 52 1.12 30.08 0.00% 72.67
K0462 骨折観血的手術(下腿・前腕) 48 2.02 22.10 4.17% 66.50
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 25 2.12 19.48 0.00% 69.00
K0811 人工骨頭挿入術(股) 23 4.00 39.61 8.70% 83.22

 整形外科で最も多い手術は、骨折観血的手術です。この手術は骨折部位の骨接合を行う手術となっています。最も多い部位は、大腿部、続いて前腕部となっています。
次いで、膝人工関節置換術が多くなっています。こちらの手術は、変形性膝関節症や関節リウマチなどにより変形した関節を、人工膝関節で入れ替え、歩行能力の改善を図るものです。
整形外科では、全身麻酔による手術件数が当院にて最も多くなっています。


形成外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 21 0.00 2.62 0.00% 82.10
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) 4.29
K333 鼻骨骨折整復固定術 1.00
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 1.00
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上) 2.67

 形成外科では、皮膚がん等を切除するための皮膚悪性腫瘍切除術が最も多く行われています。
次に多い手術が、皮膚、皮下腫瘍摘出術です。
3番目に多い手術は、鼻骨骨折に対する手術です。


脳神経外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 22 1.41 11.68 9.09% 80.36
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 17 7.47 13.71 0.00% 71.24
K178-4 経皮的脳血栓回収術 14 0.00 53.79 50.00% 80.64
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 11 0.55 43.73 45.45% 72.91
K1781 脳血管内手術(1箇所) 28.00

 脳神経外科の手術件数は、慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術が最も多く、頚動脈狭窄症に対する経皮的頸動脈ステント留置術(急性期・慢性期を含む)が続きます。脳動脈瘤に対し、脳動脈瘤頸部クリッピング(回頭手術)とともにコイル塞栓術(脳血管内治療)も行われています。
近年、急性期脳梗塞に対する治療が全国的に行われるようになっています。当院でも、tPA投与や脳血栓回収療法の急性期脳梗塞治療が行われています。


産婦人科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 26 2.65 7.54 0.00% 30.58
K877 子宮全摘術 20 1.00 7.80 0.00% 55.00
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹) 9.67
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 8.25
K867-3 子宮頸部摘出術(腟部切断術を含む) 2.25

 産婦人科で多い手術は、選択帝王切開術です。帝王切開の既往がある場合は実施することがほとんどです。緊急帝王切開は経膣分娩中に母児の状態が悪化や、分娩停止した場合など、経膣分娩が継続できないと判断した場合に実施します。
次いで、子宮筋腫・子宮癌等に対する子宮全摘術となっています。

 


耳鼻咽喉科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 10 1.00 7.70 0.00% 23.00
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 10 0.40 5.10 0.00% 48.40
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 8 1.00 6.88 0.00% 57.63
K347 鼻中隔矯正術 6.40
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 6.67

 耳鼻いんこう科で最も多い手術は、口蓋扁桃摘出術です。扁桃肥大・慢性扁桃炎等に対して行われ、若年層が多くなっています。
次いで、扁桃周囲膿瘍切開術です。扁桃周囲膿瘍では抗生剤の投与はもちろんですが、排膿しないと治らないことが多く、穿刺や切開を行います。
内視鏡下鼻・副鼻腔手術も多く行われています。主に慢性副鼻腔炎の治療法として行います。投薬治療などで症状が改善しないときは、手術で副鼻腔の病変を除去、開放します。

 


泌尿器科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 54 1.80 6.22 0.00% 75.00
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 27 1.00 9.96 0.00% 71.04
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 24 1.50 4.71 0.00% 63.46
K764 経皮的尿路結石除去術(経皮的腎瘻造設術を含む) 13 1.46 9.62 0.00% 63.54
K783-3 経尿道的尿管ステント抜去術 11 0.36 1.36 0.00% 67.82

 泌尿器科で多い手術は、膀胱癌に対する内視鏡手術です。
次いで多い前立腺癌に対する手術は、能登地域で唯一導入しているダヴィンチサージカルシステムを用いるロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術です。患者さんにやさしく低侵襲な手術で、入院期間も短い傾向となっています。
腎結石や尿路結石、尿管狭窄、上部尿管結石による水腎症の治療となる、経尿道的尿路結石除去術、経皮的尿路結石除去術、経尿道的尿管ステント留置及び抜去術も多い傾向です。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)【ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 16 0.39%
180010 敗血症 同一 15 0.37%
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 16 0.39%
異なる

※ 医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべき病名について、
入院契機となった病名との同一性の有無を区別して、患者数と発症率を示しました。
発生率は、全退院患者数に対する発生率を示しています。

播種性血管内凝固症候群
入院後に発症している症例が多く、感染症が重症化するケースや基礎疾患が影響しているケースが多いと考えられます。

手術・処置の合併症
透析シャントに関連した手術・処置の合併症を主訴とした入院が多くありました。
合併症はどのような術式でも一定の確率で起こり得るもので、医療ミスとは異なります。
また、当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払っています。

更新履歴

 

 

 

令和元年度 公立能登総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 386 86 105 141 202 337 767 1295 1157 555

※2019年度に当院をDPC評価の対象として退院された患者さんを10歳ごとに集計したものです。

当院は総合病院として地域連携に積極的に取り組み、質の高い医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しています。
全体でみると地域高齢化の影響で60歳以上の患者さんの受診が多く、全体の約75%を占めています。
また、当院は周産期医療・小児医療にも積極的に取り組み、10歳未満の患者さんの割合も高くなっています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 112 26.60 20.84 8.04% 85.78
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 77 13.43 9.79 2.60% 75.05
0400801499×002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 60 21.82 15.17 8.33% 85.03
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病なし 49 16.71 12.58 2.04% 78.61
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2-なし 43 7.95 5.39 0.00% 61.40

 内科では、肺炎・誤嚥性肺炎の症例が最も多くなっています。特に高齢の患者さんが多く、重症化しやすいため、20日以上の入院となることが多いです。
2番目に多いのは胆管炎・胆のう炎の症例です。内科では抗生物質の投与や、内視鏡を用いて胆管につまった胆石を取り除く治療等が行われます。
次いで多いのが腎盂腎炎など尿路感染症の症例です。


循環器内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99130x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2-3あり 定義副傷病なし 92 4.37 5.56 2.17% 71.12
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 79 49.08 17.71 3.80% 81.68
050130xx99020x 心不全 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-2あり 定義副傷病なし 43 29.81 24.43 6.98% 84.77
050030xx97030x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1-なし、1あり 手術・処置等2-3あり 定義副傷病なし 27 17.63 15.69 0.00% 68.52
050200xx97xxxx 循環器疾患(その他) 手術あり 25 9.72 9.77 4.00% 76.68

 循環器内科で一番多いのは、狭心症の診断や治療後の経過観察のための心臓カテーテル検査と核医学検査を行った症例です。2番目、3番目に多いのは、心不全の治療です。また、急性心筋梗塞の症例に経皮的冠動脈形成術を行った症例も27件あります。


小児科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病なし 78 3.88 6.19 1.28% 0.99
030270xxxxxxxx 上気道炎 31 3.13 4.94 0.00% 1.84
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1-あり 31 1.00 2.15 0.00% 4.03
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2-なし 22 3.77 5.39 0.00% 4.55
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 21 5.43 6.17 0.00% 0.00

 小児科で最も多いのは、急性気管支炎や、肺炎などの呼吸器感染の症例です。次いで、食物アレルギー検査、急性胃腸炎の症例です。


外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 49 6.16 4.85 0.00% 70.29
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 39 10.03 8.89 0.00% 72.82
060020xx97x00x 胃の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 20 7.75 15.06 0.00% 70.30
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 16 7.56 7.13 0.00% 59.19
060020xx02x00x 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 15 17.40 16.12 0.00% 69.60

 外科では、鼠径ヘルニアの症例が最も多くなっています。鼠径へルニアとは、腸などが足の付け根に飛び出してしまい、鼠径部がふくらむ病気です。
次いで多いのが腸閉塞の症例です。腸閉塞とは、何らかの原因によって、腸管内容物(食物や胃液、腸液やガスなど)の移動が障害され、腹痛・腹部膨満・嘔吐が出てきます。食べないで点滴などの治療が必要です。手術が必要な場合もあります。
その他、胃がんの症例や、胆石性胆のう炎で腹腔鏡を用い手術を行った症例も多いです。
腹腔鏡下手術は、腹壁の数カ所に小切開を加え、そこから特殊な観察用のスコープや手術器械を体腔内に入れて手術を行う方法です。開腹手術に比べて傷が小さいため、術後の回復が早く、入院期間も短く済む利点があります。


整形外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 68 43.12 25.94 19.12% 83.84
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病なし 53 32.92 19.40 1.89% 81.64
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 39 32.92 23.56 0.00% 75.59
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 33 8.09 5.54 0.00% 57.64
160980xx99x0xx 骨盤損傷 手術なし 手術・処置等2-なし 25 32.32 19.59 4.00% 82.60

 整形外科で多い症例は、大腿骨近位端骨折です。次いで、脊椎圧迫骨折が多くあり、高齢化に伴う骨粗鬆症の影響が考えられます。大腿骨近位端骨折では手術を要する症例となっています。膝関節症・前腕の骨折に対する手術症例も多いです。


形成外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2-なし 3.10
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2-なし 7.90
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 6.39
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1-なし 4.67
160790xxxxxxxx 手関節周辺の開放骨折 8.40

 形成外科では、眼瞼下垂に対し手術を行った症例が多くなっています。眼瞼下垂とは、目を開いたときに上まぶたが下がってしまい、黒目に当たる部分が隠されてしまう状態を指します。垂れ下がった上まぶたにより目の一部が覆われることになるため、視野が狭くなるといった機能障害をもたらすことがあります。
その他に、皮膚の悪性腫瘍切除や皮膚、皮下腫瘍切除目的の入院症例が多くなっています。


脳神経外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-4あり 定義副傷病なし 32 22.56 16.13 15.63% 73.94
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 28 15.07 11.86 10.71% 75.25
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 25 33.48 18.81 48.00% 69.28
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 18 7.67 7.10 11.11% 69.50
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 13 14.08 9.67 7.69% 69.00

 脳神経外科のDPCでの入院件数は、脳梗塞、慢性硬膜下血腫、脳出血、てんかんの順です。脳卒中病型別の入院は、脳梗塞(157件)、脳出血(75件)、くも膜下出血(35件)となっています。


産婦人科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 24 9.75 9.66 0.00% 32.54
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 14 10.07 9.71 0.00% 42.50
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 開腹によるもの等 11 11.27 10.11 0.00% 55.00
120140xxxxxxxx 流産 10 1.00 2.51 0.00% 34.20
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 6.21

 産婦人科で最も多い症例は、胎児及び胎児付属物の異常です。帝王切開を行った経験のある患者さんが、再度帝王切開をする場合等が含まれています。この子宮全摘術に該当する手術のほとんどが帝王切開術です。
2番目は、子宮平滑筋腫等で子宮全摘術を行った症例となっています。


耳鼻いんこう科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 17 4.71 5.01 0.00% 71.35
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 16 6.13 5.45 0.00% 36.38
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 13 10.69 9.13 0.00% 48.23
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 11 5.55 7.76 0.00% 41.27
030428xxxxxxxx 突発性難聴 10 8.40 8.93 0.00% 56.40

 耳鼻いんこう科で最も多いのは、めまいです。メニエール病、前庭神経炎が含まれています。
次いで多い症例は、扁桃炎で、抗生剤を投与し炎症を抑えます。扁桃炎の症状が悪化すると、扁桃周囲膿瘍になることがあります。排膿のため、扁桃周囲膿瘍切開術を行う症例も多くあります。


脳神経内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 11 11.64 7.10 9.09% 61.45
010160xx99x10x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2-あり 定義副傷病なし 19.79
010080xx99x011 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病あり 24.29
010090xxxxx00x 多発性硬化症 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 14.46
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-4あり 定義副傷病なし 16.13

 脳神経内科は、症候性てんかんの症例が一番多く、パーキンソン病、脳炎、髄膜炎、多発性硬化症、脳梗塞と幅広い疾患の治療を行っています。


皮膚科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1-なし 24 11.04 12.55 0.00% 63.46
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 20 9.35 9.00 0.00% 67.85
080190xxxxxxxx 脱毛症 3.44
080090xxxxxxxx 紅斑症 10.05
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2-なし 定義副傷病なし 15.48

 皮膚科で最も多いのは、膿皮症です。主に細菌感染による蜂窩織炎で、高熱を伴ったり、外来治療では十分な治療を行えない重症患者の入院治療を行っています。
2番目に多いのは、帯状疱疹で、痛みを伴う紅斑や水泡を症状とする疾患です。早期診断、早期治療を行わないと潰瘍となり、瘢痕を残したり疱疹後神経痛が持続する可能性が高くなります。
続いて、脱毛症の症例となります。


泌尿器科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1-あり 定義副傷病なし 62 2.24 2.49 0.00% 71.40
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1-なし 手術・処置等2-なし 40 9.70 7.07 2.50% 75.00
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 27 11.59 12.18 0.00% 70.19
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1-なし 定義副傷病なし 25 5.92 5.61 0.00% 64.16
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 その他の手術あり 定義副傷病なし 23 2.30 7.38 0.00% 71.22

 泌尿器科で1番多い症例は、前立腺癌の検査入院です(※上記患者数は一般病棟のみの症例数であり、当院全体では128件の前立腺生検を行いました)。また、前立腺癌の治療は、能登地域唯一のダヴィンチサージカルシステムを導入し、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術を行い、泌尿器科の中でも3番目に多い症例です。
2番目に多い症例は膀胱癌の手術で、尿道から内視鏡を挿入して電気メスで腫瘍を切除する症例です。更に、腎、尿路結石の除去術、結石で尿が出にくくなり水腎症という状態になった場合の治療も行っており、癌の治療から結石等の多くの疾患の治療を行っています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 27 10 15 42 1 8
大腸癌 13 25 36 31 1 8
乳癌 1 8
肺癌 14 1 8
肝癌 12 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

※5大がんと呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者様の数を、初発のUICC病期分類別、および再発に分けて集計しています。
がんの治療は内視鏡・腹腔鏡・胸腔鏡をはじめとする低侵襲治療から開腹手術、抗がん剤治療、放射線治療など多岐にわたっています。
抗がん剤治療では短期入院を繰り返す例も多く、初回治療ならばその入院回数が全て初発に計上しています。
当院は近隣の医療機関と密接な連携を保ちつつ、石川県地域がん診療連携協力病院として社会へ貢献することを通して、患者さんが安心して治療を受けられるよう、スタッフ一丸となって診療に当たっています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 165 18.22 76.41
重症 28 40.25 86.14
超重症
不明

※成人の市中肺炎につき、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を示したものです。
重症度分類は、A-DROPスコアを用いており、軽症~超重症の4段階で表記し、重症度分類の各因子が一つでも不明な場合は「不明」と分類しています。
なお、患者数が10件未満のものについては「-」と表示されています。

A-DROPスコアについて
Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydration(脱水): BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration(呼吸状態): SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
Orientation(意識障害): 意識障害あり
Pressure(収縮期血圧): 収縮期血圧90 mmHg以下

当院では中等症の症例が最も多く、全体の約81%を占めています。
また、高齢者肺炎症例が多く、特に慢性呼吸器疾患をお持ちの患者さんは繰り返し肺炎に罹患される方もいらっしゃいます。
高齢で合併症を有する肺炎は重症化の危険性も高く、適切な抗生剤の使用のみでなく、酸素投与などの支持療法も大切となります。
また、施設入所中に肺炎に罹患し入院となる患者さんも多くなっています。

脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 174 35.05 77.40 25.00%
その他 26 26.92 80.88 3.00%

※脳梗塞の発症日別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示したものです。脳梗塞は国際統計分類(ICD‐10)では、I63$に分類されます。

発症して早期に入院される患者さんがほとんどで、発症3日以内の急性期脳梗塞が全体の約87%と高率になっています。
平均年齢は約78歳で、高齢者の方が多くなっています。
当院で急性期治療の対応をした後、回復期の施設へ転院する症例も多くあります。
能登北部医療圏も含めた脳卒中地域連携クリニカルパスを有効に運用し、病診連携を進めています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 63 3.00 12.94 3.17% 77.78
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 20 0.00 1.10 0.00% 63.65
K654 内視鏡的消化管止血術 18 0.44 12.00 0.00% 63.89
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 17 7.65 9.94 0.00% 71.53
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 15 0.00 7.73 0.00% 77.40

 内科(消化器内科)では、内視鏡的胆道ステント留置術が最も多くなっています。この手術は、腫瘍等により閉塞した胆道に内視鏡を用いてステントを挿入し、うっ滞した胆汁を流すためのものです。
経皮的シャント拡張術は、透析患者さんの血流路閉塞(狭窄)部分に対し、経皮的にアプローチする手術です。狭窄すると十分な血流が取れず、透析効率が落ちます。さらに狭窄を放置しておくと完全に閉塞する危険があり、シャントを作り直す場合もあります。経皮的シャント拡張術は、短時間に治療ができるため、シャントの作り直しに比べ身体面の負担が少ない手術です。
また、内視鏡を用いた消化管止血術、乳頭切開術(胆道が閉塞して起こる黄疸を軽減させる)も多く行われています。


循環器内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 28 1.36 10.96 3.57% 77.93
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 21 4.05 7.71 0.00% 72.14
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 13 0.00 28.92 0.00% 66.92
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 10 1.90 5.10 0.00% 70.90
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 10 3.40 11.50 0.00% 78.60

 循環器内科では、冠動脈疾患に対し、経皮的冠動脈ステント留置術や経皮的冠動脈形成術を行っており、急性心筋梗塞に対しては緊急で対応もしています。また、四肢の動脈(主に下肢動脈)の狭窄・閉塞病変に対しても血管拡張・血栓除去術を行っています。また、徐脈性不整脈に対してのペースメーカー移植術も行っています(他科入院中に行っている場合もあり、実際には上記の数字より多く施行しています)。


小児科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7151 腸重積症整復術(非観血的)
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度)
K300 鼓膜切開術

 小児科の入院症例で手術として扱われるものは、腸重積症に対する、高圧浣腸を用いた非観血的整復術などがあります。


外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 35 1.23 4.14 0.00% 72.00
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 27 1.04 5.37 0.00% 58.70
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 17 1.65 4.88 0.00% 67.88
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 14 1.00 3.64 0.00% 66.00
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 11 9.91 19.64 0.00% 72.00

 鼠径ヘルニア手術は、外科で最も多く行われる手術です。鼠径ヘルニアは一般的に「脱腸」とよばれるものです。
ヘルニア部分が飛び出たまま戻らなくなった場合は、緊急手術が必要となります。腹腔鏡を用いた鼠径ヘルニア手術にも対応しており、件数が増えてきています。
2番目には、胆嚢結石症等に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が多く施行されています。
このように、当院ではより侵襲性の少ない腹腔鏡を用いた手術を多く行っています。


整形外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿・上腕) 75 4.36 39.68 10.67% 80.69
K0821 人工関節置換術(膝・股・肩) 53 1.60 31.28 1.89% 72.60
K0462 骨折観血的手術(下腿・前腕) 45 2.82 26.33 0.00% 69.36
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿・前腕) 24 0.92 2.58 0.00% 61.00
K068-2 関節鏡下半月板切除術 17 1.00 7.76 0.00% 70.94

 整形外科で最も多い手術は、骨折観血的手術です。この手術は骨折部位の骨接合を行う手術となっています。最も多い部位は、大腿部、続いて前腕部となっています。
次いで、膝人工関節置換術が多くなっています。こちらの手術は、変形性膝関節症や関節リウマチなどにより変形した関節を、人工膝関節で入れ替え、歩行能力の改善を図るものです。骨内異物除去術は、骨接合術後に骨癒合が認められた場合に不要となったプレートなどを取り除く手術です。
整形外科では、全身麻酔による手術件数が当院にて最も多くなっています。


形成外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 13 0.08 2.38 0.00% 83.85
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満)
K0912 陥入爪手術(爪床爪母の形成を伴う複雑)
K333 鼻骨骨折整復固定術

 形成外科では、皮膚がん等を切除するための皮膚悪性腫瘍切除術が最も多く行われています。
次に多いのが、眼瞼下垂症(まぶたが開きにくくなる)に対する手術です。
3番目に多い手術は、皮膚、皮下腫瘍摘出術です。


脳神経外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 33 1.03 16.12 15.15% 75.42
K178-4 経皮的脳血栓回収術 19 1.21 37.79 57.89% 74.26
K1781 脳血管内手術(1箇所) 13 0.23 33.77 23.08% 68.38
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 10 0.10 60.40 60.00% 65.20
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 6 9.17 7.67 0.00% 72.17

 脳神経外科の手術件数は、慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術が最も多く、急性期脳梗塞に対する血栓回収療法が続きます。脳動脈瘤に対するコイル塞栓術といった脳血管内治療も行われています。
近年、急性期脳梗塞に対する治療が全国的に行われるようになっています。当院では、tPA投与のみ18件、脳血栓回収療法のみ5件、tPA投与+血栓回収療法9件の急性期脳梗塞治療が行われました。


産婦人科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 27 1.30 7.67 0.00% 31.56
K877 子宮全摘術 17 1.65 8.53 0.00% 53.12
K9091ロ 流産手術(妊娠11週まで)(その他) 10 0.00 0.00 0.00% 34.20
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開)
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡)

 産婦人科で多い手術は、選択帝王切開術です。帝王切開の既往がある場合は実施することがほとんどです。緊急帝王切開は経膣分娩中に母児の状態が悪化や、分娩停止した場合など、経膣分娩が継続できないと判断した場合に実施します。次いで、子宮筋腫・子宮癌等に対する子宮全摘術となっています。


耳鼻いんこう科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 11 0.09 4.45 0.00% 41.27
K3772 口蓋扁桃手術(摘出)
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術)
K370 アデノイド切除術

 耳鼻いんこう科で最も多い手術は、扁桃周囲膿瘍切開術です。扁桃周囲膿瘍では抗生剤の投与はもちろんですが、排膿しないと治らないことが多く、穿刺や切開を行います。
次いで、口蓋扁桃摘出術が多く行われています。扁桃肥大・慢性扁桃炎等に対して行われ、若年層が多くなっています。
同じく、内視鏡下鼻・副鼻腔手術も多く行われています。主に慢性副鼻腔炎の治療法として行います。投薬治療などで症状が改善しないときは、手術で副鼻腔の病変を除去、開放します。


泌尿器科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 43 1.51 6.91 2.33% 75.51
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 27 1.07 9.52 0.00% 70.19
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 24 1.04 4.67 0.00% 63.88
K783-3 経尿道的尿管ステント抜去術 20 0.00 1.00 0.00% 70.00
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 16 1.13 4.94 0.00% 68.94

 泌尿器科で多い手術は、膀胱癌、前立腺癌の切除術です。特に前立腺癌に対する手術は、能登地域唯一のダヴィンチサージカルシステムを導入し、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術を行い、患者さんにやさしく低侵襲な手術で入院期間も短い傾向となっています。腎結石や尿路結石、尿管狭窄、上部尿管結石による水腎症の治療となる、経尿道的尿路結石除去術、経尿道的尿管ステント留置術も多い傾向です。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 13 0.26%
180010 敗血症 同一 23 0.46%
異なる 16 0.32%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 28 0.56%
異なる

※ 医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべき病名について、入院契機となった病名との同一性の有無を区別して、患者 数と発症率を示しました。発生率は、全退院患者数に対する発生率を示しています。

・播種性血管内凝固症候群
入院後に発症している症例が多く、感染症が重症化するケースや基礎疾患が影響しているケースが多いと考えられます。
・手術・処置の合併症
透析シャントに関連した手術・処置の合併症を主訴とした入院が多くありました。
合併症はどのような術式でも一定の確率で起こり得るもので、医療ミスとは異なります。
また、当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払っています。

更新履歴

 

 

 

平成30年度 公立能登総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数 【ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 472 121 111 133 214 315 823 1207 1183 438

※平成30年度に当院をDPC評価の対象として退院された患者様を10歳ごとに集計したものです。

当院は総合病院として地域連携に積極的に取り組み、質の高い医療を幅広い年齢層の患者様に提供しております。
全体でみると地域高齢化の影響で60歳以上の患者様の頻度が多く、全体の約73%を占めています。
また、当院は周産期医療・小児医療にも積極的に取り組み、10歳未満の患者様の割合も高くなっております。
また、前年度と比較し退院患者は減少傾向となっています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで) 【ファイルをダウンロード

内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 70 34.21 20.92 0.07 84.81
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 64 22.78 12.58 0.06 77.89
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 55 13.22 10.08 0.04 76.65
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 49 28.27 17.66 0.06 84.31
060335xx99x00x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 37 20.43 10.72 0.03 74.05

 内科では肺炎・誤嚥性肺炎の症例が最も多くなっております。特に高齢の患者様が多く、重症化しやすいため、30日以上の入院となることが多いです。
次いで多いのが腎盂腎炎など尿路感染症の症例です。尿路感染症とは、腎臓から尿道までの尿路に起こる感染症です。主に大腸菌によって起こります。
3番目に多いのは胆管炎・胆のう炎の症例です。内科では抗菌薬の投与や、内視鏡を用いて胆管につまった胆石を取り除く治療等が行われます。


循環器内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99130x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 135 4.50 5.55 0.01 71.57
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 96 32.13 17.66 0.05 83.17
050130xx99020x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 79 32.05 24.68 0.06 80.44
050050xx02030x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 33 6.30 9.76 0.00 69.94
050050xx9923xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 3あり 21 3.95 5.66 0.00 70.24

 循環器内科の最も多い診断群分類は「狭心症」で、治療前・治療後の心臓カテーテル検査のための入院で、心筋梗塞の治療後の症例も含まれております。
2・3番目に多い症例は心不全の治療目的入院が多くあり、上位3疾患で循環器内科の約6割を占めております。


小児科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 107 3.52 6.19 0.00 1.18
030270xxxxxxxx 上気道炎 37 3.11 4.96 0.00 2.11
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1 あり 31 1.06 2.14 0.00 2.84
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 29 2.62 5.42 0.03 6.79
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 6.75 6.17 0.00 0.00

 小児科では「急性気管支炎や、肺炎」などの呼吸器感染の症例が多く、次いで、「アレルギー検査目的」の症例があります。


外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 69 6.29 4.96 0.01 68.20
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 47 9.94 8.95 0.00 68.79
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 23 7.70 7.30 0.00 61.74
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17 19.24 15.30 0.00 73.35
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 15 5.67 5.49 0.00 30.27

 外科では鼠径ヘルニアの症例が最も多くなっております。鼠径へルニアとは、本来お腹の中に存在するべき臓器が足の付け根に飛び出してしまい、鼠径部のふくらみとして認識される病気です。
次いで多いのが腸閉塞の症例です。腸閉塞とは、何らかの原因によって、腸管内容物(食物や胃液、腸液やガスなど)の肛門側への移動が障害され、腹痛・腹部膨満・嘔吐が出てきます。食べないで点滴などの治療が必要です。
3番目に多いのは胆石性胆のう炎で腹腔鏡を用い手術を行った症例です。
腹腔鏡下手術は、腹壁の数カ所に小切開を加え、そこから特殊な観察用のスコープや手術器械を体腔内に入れて手術を行う方法です。開腹手術に比べて傷が小さいため、術後の回復が早く、入院期間も短く済む利点があります。
胃がんや大腸がんの腹腔鏡切除症例も多くあります。


整形外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 81 47.01 26.30 0.09 83.07
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病 なし 70 31.36 19.61 0.04 81.00
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 42 7.48 5.68 0.02 52.98
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 25 32.88 24.26 0.00 76.36
160980xx99x0xx 骨盤損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 24 30.50 19.32 0.08 81.71

 整形外科で多い診断群分類は「大腿骨近位端骨折」次いで「脊椎圧迫骨折」が多くあり高齢化に伴う骨粗鬆症の影響が考えられます。「大腿骨近位端骨折」では手術を要する症例となっております。3番目に多い症例は「前腕骨の骨折」の入院が多くあります。


形成外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 3.15
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1 なし 4.86
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 12.51
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 5.37
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 6.33

 形成外科では眼瞼下垂に対し手術を行った症例が多くなっています。眼瞼下垂とは、目を開いたときに上まぶたが下がってしまい、黒目に当たる部分が隠されてしまう状態を指します。垂れ下がった上まぶたにより目の一部が覆われることになるため、視野が狭くなるといった機能障害をもたらすことがあります。
その他に、鼻骨骨折などの顔面骨、軟部組織損傷に対する整復固定等を行った症例や、皮膚腫瘍切除目的の入院症例が多くなっています。


脳神経外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 50 21.74 16.18 0.18 70.00
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 36 31.28 18.72 0.44 70.69
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 22 14.36 11.80 0.09 76.91
010060×2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 1あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2 20 30.80 18.22 0.35 78.70
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 16 16.06 7.28 0.00 69.69

 脳神経外科のDPCでの入院件数は、脳梗塞(軽症)、脳出血、慢性硬膜下血腫、てんかんの順です。脳卒中病型別の入院は、脳梗塞(158件)、脳出血(67件)、くも膜下出血(33件)となっています。合併症のある患者さんが多く、在院日数は長めの傾向にあります。


産婦人科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 25 9.72 9.70 0.00 32.56
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 9.87
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 開腹によるもの等 10.16
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2 なし 19.69
120150xx99xxxx 妊娠早期の出血 手術なし 11.83

 産婦人科で最も多い症例は、「胎児及び胎児付属物の異常」です。帝王切開を行った経験のある患者様が再度帝王切開をする場合等が含まれています。この「子宮全摘術」に該当する手術のほとんどが帝王切開術です。
2番目は、子宮平滑筋腫等で子宮全摘術を行った症例となっています。


耳鼻いんこう科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 41 4.51 5.10 0.00 71.51
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 31 6.23 5.43 0.00 41.94
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 13 6.85 7.27 0.00 49.85
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 13 9.00 9.26 0.00 54.08
030428xxxxxxxx 突発性難聴 11 10.09 9.02 0.00 61.18

 耳鼻いんこう科で最も多いのは、めまいです。メニエール病、前庭神経炎等が含まれています。
次いで多い症例は、扁桃炎に対し抗生剤を投与し炎症を抑える目的での入院です。
排膿のため、扁桃周囲膿瘍切開術を行う症例も多くあります。


神経内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 7.28
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 20.92
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 16.18
010060×2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 1あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2 18.22
010240xxxxxxxx 片頭痛、頭痛症候群(その他) 5.71

 神経内科では脳変性疾患、炎症性神経疾患、筋疾患、末梢神経疾患等、広範な領域の神経筋疾患を診療しています。


皮膚科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 27 8.19 8.98 0.00 70.81
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 20 17.80 12.51 0.00 68.40
080190xxxxxxxx 脱毛症 3.52
080080xxxxxxxx 痒疹、蕁麻疹 6.36
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 3.56

 最も多い帯状疱疹は、痛みを伴う紅斑や水泡を症状とする疾患ですが、早期診断、早期治療を行わないと潰瘍となり、瘢痕を残したり疱疹後神経痛が持続する可能性が高くなります。
2番目に多い急性膿皮症は主に細菌感染による蜂窩織炎で、高熱を伴ったり、外来治療では十分な治療を行えない重症患者の入院治療を行っております。
続いて、脱毛症、蕁麻疹等の症例も多くあります。


泌尿器科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 44 7.43 7.20 0.00 75.16
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 33 12.55 12.63 0.00 69.82
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 22 13.64 12.58 0.00 71.36
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 21 12.38 10.97 0.00 70.48
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 その他の手術あり 定義副傷病 なし 18 5.56 7.13 0.06 68.33

 泌尿器科で最も多く行われているのは、膀胱癌患者に対し経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)を行った症例です。TUR-Btは、尿道から内視鏡を挿入して、電気メスで腫瘍を切除する方法です。腫瘍の膀胱壁への深達度なども評価します。
次いで多いのは、前立腺癌患者に対し、腹腔鏡を用い前立腺全摘除術を行った症例です。当院はこの手術を行うために必要となる施設基準を満たしており、地域他医療機関からの紹介も受けています。また、能登地域唯一のダビンチサージカルシステムを2017年12月から導入し、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘徐術に移行し、より尿の漏れが少なく、がんの取り残しの少ない質の高い手術となっております。
3番目は、急性腎盂腎炎など尿路感染症の症例です。尿路感染症とは、腎臓から尿道までの尿路に起こる感染症です。ほとんどが細菌によって起こります。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数 【ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 21 12 36 36 1 8
大腸癌 14 36 15 1 8
乳癌 11 1 8
肺癌 17 1 8
肝癌 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

3.初発の5大癌のUICC病期分類ならびに再発患者数
※5大がんと呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者様の数を、初発のUICC病期分類別、および再発に分けて集計しています。

がんの治療は内視鏡・腹腔鏡・胸腔鏡をはじめとする低侵襲治療から開腹手術、抗がん剤治療、放射線治療など多岐にわたっております。
抗がん剤治療では短期入院を繰り返す例も多く、初回治療ならばその入院回数が全て初発に計上されております。
当院は近隣の医療機関と密接な連携を保ちつつ、石川県地域がん診療連携協力病院として社会へ貢献することを通して、患者さんが安心して治療を受けられるよう、スタッフ一丸となって診療に当たっております。

成人市中肺炎の重症度別患者数等 【ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 169 16.94 74.45
重症 36 33.44 84.83
超重症 15 34.80 85.60
不明

※成人の市中肺炎につき、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を示したものです。重症度分類は、A-DROPスコアを用いており、軽症~超重症の4段階で表記し、重症度分類の各因子が一つでも不明な場合は「不明」と分類しています。
A-DROPスコアについて
Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydration(脱水): BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration(呼吸状態): SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
Orientation(意識障害): 意識障害あり
Pressure(収縮期血圧): 収縮期血圧90 mmHg以下

当院では中等症の症例が最も多く、全体の約76%を占めています。また、高齢者肺炎症例が多く、特に慢性呼吸器疾患をお持ちの患者様は繰り返し肺炎に罹患される方もいらっしゃいます。高齢で合併症を有する肺炎は重症化の危険性も高く、適切な抗生剤の使用のみでなく、酸素投与などの支持療法も大切となります。
また、施設入所中に肺炎に罹患に入院する患者も多くなっています。

脳梗塞の患者数等 【ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 170 29.62 76.92 0.25
その他 19 45.68 71.32 0.00

※脳梗塞の発症日別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示したものです。脳梗塞は国際統計分類(ICD‐10)では、I63$に分類されます。

発症して早期に入院される患者様がほとんどで、発症3日以内の急性期脳梗塞が全体の約95%と高率となっております。
平均年齢は75歳で、高齢者の方が多くなっております。
能登北部医療圏も含めた脳卒中地域連携クリニカルパスを有効に運用し、病診連携を進めています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで) 【ファイルをダウンロード

内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 50 2.96 14.52 0.06 79.28
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 22 3.68 12.23 0.00 76.55
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 17 0.35 3.71 0.12 65.35
K654 内視鏡的消化管止血術 17 1.76 22.24 0.06 69.00
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔 15 26.73 56.40 0.47 86.00

 内科(消化器内科)では内視鏡的胆道ステント留置術が最も多くなっています。この手術は、腫瘍等により閉塞した胆道に内視鏡を用いてステントを挿入し、うっ滞した胆汁を流すためのものです。
内視鏡的乳頭切開術も多く行われている手術です。この手術では、内視鏡を十二指腸まで挿入し、胆管・膵管の出口にあたる乳頭部にナイフを挿入し、高周波(電気メス)を用いて切開します。胆道が閉塞して起こる黄疸を軽減させるために行います。


循環器内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 25 1.72 2.72 0.00 68.60
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 21 3.86 9.67 0.00 76.52
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 20 5.05 15.85 0.00 75.80
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 14 1.50 4.63 0.00 67.93
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 13 0.00 15.31 0.00 65.62

 循環器内科では、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症等)に対する経皮的冠動脈ステント留置術に代表される心臓カテーテル治療(心臓カテーテル治療とは、腕や足の血管から心臓まで管を通して病変を治療する方法)の症例数が最も多くなっています。(指標の定義により複数回行った場合でも1件と数える)実際の件数としては毎年約80件前後の手術を行っています。次いで、下肢閉塞性動脈硬化症に対してステントを挿入し血管を拡張する手術も多くなっています。


小児科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7151 腸重積症整復術(非観血的) 12 0.00 1.17 0.00 1.58
K300 鼓膜切開術

 小児科の入院症例で手術として扱われるものは、腸重積症に対する、高圧浣腸を用いた非観血的整復術などがあります。


外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 41 1.00 4.66 0.02 69.07
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 34 1.00 4.82 0.00 57.06
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 26 0.96 3.46 0.00 66.12
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 17 3.41 16.65 0.06 74.06
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 12 0.25 4.00 0.00 25.42

 鼠径ヘルニア手術は、外科で最も多く行われる手術です。鼠径ヘルニアは一般的に「脱腸」とよばれるものです。
ヘルニア部分が飛び出たまま戻らなくなった場合は、緊急手術が必要となります。腹腔鏡を用いた鼠径ヘルニア手術にも対応しており、件数が増えてきております。
2番目には、胆嚢結石症等に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が多く施行されています。
このように、当院ではより侵襲性の少ない腹腔鏡を用いた手術を多く行っております。


整形外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 63 3.22 44.25 0.10 83.16
K0462 骨折観血的手術(前腕) 26 1.77 12.81 0.00 68.04
K0821 人工関節置換術(膝) 25 1.00 30.88 0.00 76.36
K068-2 関節鏡下半月板切除術 23 1.57 6.91 0.00 63.74
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿) 19 1.58 4.89 0.00 56.21

 整形外科で最も多い手術は骨折観血的手術です。こちらの手術は骨折部位の骨接合を行う手術となっています。最も多い部位は、大腿部、続いて前腕部となっています。
次いで、膝人工関節置換術が多くなっています。こちらの手術は、変形性膝関節症や関節リウマチなどにより変形した関節を、人工膝関節で入れ替え、歩行能力の改善を図るものです。骨内異物除去術は骨接合術後に骨癒合が認められ場合に不要となったプレートなどを取り除く手術です


形成外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 10 0.30 9.00 0.00 83.40
K0842 四肢切断術(指)
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)
K333 鼻骨骨折整復固定術
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上)

 形成外科では、皮膚がん等を切除するための皮膚悪性腫瘍切除術が最も多く行われています。
次いで、手および足の指切断術が多く行われています。
3番目に多い手術は、眼瞼下垂症(まぶたが開きにくくなる)に対する手術です。


脳神経外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 23 0.83 13.78 0.13 77.26
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 15 1.80 65.47 0.40 65.60
K178-4 経皮的脳血栓回収術 11 1.64 31.73 0.64 80.46
K1781 脳血管内手術(1箇所)
K145 穿頭脳室ドレナージ術

 手術件数は慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術が最も多く、脳動脈瘤クリッピング術(全例くも膜下出血症例)が続きます。急性期脳梗塞に対する血栓回収療法、脳動脈瘤に対するコイル塞栓術といった脳血管内治療も行われています。
近年、急性期脳梗塞に対する治療が全国的に行われるようになっています。当院では、tPA投与のみ15件、脳血栓回収療法のみ4件、tPA投与+血栓回収療法9件の急性期脳梗塞治療が行われました。


産婦人科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 27 5.70 7.74 0.04 32.93
K877 子宮全摘術 11 1.00 8.82 0.00 48.73
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹)
K9091ロ 流産手術(妊娠11週まで)(その他)
K867 子宮頸部(腟部)切除術

 産婦人科で多い手術は、選択帝王切開術です。帝王切開の既往がある場合は実施することがほとんどです。緊急帝王切開は経膣分娩中に母児の状態が悪化や、分娩停止した場合など、経膣分娩が継続できないと判断した場合に実施します。次いで、子宮筋腫・子宮癌等に対する子宮全摘術となっています。


耳鼻いんこう科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 12 0.00 4.17 0.00 48.42
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)
K3772 口蓋扁桃手術(摘出)
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術)

 耳鼻いんこう科で最も多い手術は、扁桃周囲膿瘍切開術です。扁桃周囲膿瘍では抗生剤の投与はもちろんですが、排膿しないと治らないことが多く、穿刺や切開を行います。
次いで、内視鏡下鼻・副鼻腔手術が多く行われています。内視鏡下副鼻腔手術は、主に慢性副鼻腔炎の治療法として行います。投薬治療などでも症状の改善を見ることができないときは、手術で副鼻腔の病変を除去、開放します。
3番目には、扁桃肥大・慢性扁桃炎等に対して行われる口蓋扁桃摘出術が多く行われています。若年層で行われる事が多く、平均年齢は23.00歳と低くなっています。


泌尿器科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 52 1.10 6.35 0.00 75.31
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 32 1.09 10.38 0.00 69.91
K783-3 経尿道的尿管ステント抜去術 20 0.00 1.60 0.05 67.95
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 14 1.36 5.29 0.00 67.79
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 10 0.00 1.10 0.00 53.60

 泌尿器科の手術は内視鏡手術を主体に行っています。泌尿器科で最も多く行われているのは、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)です。TUR-Btは、膀胱癌に対し、尿道から内視鏡を挿入して、電気メスで腫瘍を切除する方法です。腫瘍の膀胱壁への深達度なども評価します。
2番目は、ロボット支援腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術です。当院では能登地域唯一のダビンチサージカルシステムを2017年12月から導入し、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘徐術に移行し、より尿の漏れが少なく、がんの取り残しの少ない質の高い手術となっております。
当院はこの手術を行うために必要となる施設基準を満たしており、地域他医療機関からの紹介も受けています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率) 【ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 18 0.004
180010 敗血症 同一 29 0.006
異なる 18 0.004
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 28 0.005
異なる

※ 医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべき病名について、入院契機となった病名との同一性の有無を区別して、患者数と発症率を示しました。

播種性血管内凝固症候群
入院後に発症している症例が多く、感染症が重症化するケースや基礎疾患が影響しているケースが多いと考えられます。

手術・処置の合併症
透析シャントに関連した手術・処置の合併症を主訴とした入院が多くありました。
合併症はどのような術式でも一定の確率で起こり得るもので、医療ミスとは異なります。
また、当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払っています。

更新履歴

 

 

2019.09.13

 

平成29年度 公立能登総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 427 124 97 166 241 350 982 1281 1263 386

※平成29年度に当院をDPC評価の対象として退院された患者様を10歳ごとに集計したものです。

当院は総合病院として地域連携に積極的に取り組み、質の高い医療を幅広い年齢層の患者様に提供しております。
全体でみると地域高齢化の影響で60歳以上の患者様の頻度が多く、全体の約73%を占めています。
また、当院は周産期医療・小児医療にも積極的に取り組み、10歳未満の患者様の割合も高くなっております。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 100 31.10 20.83 0.16% 84.86
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 43 12.47 10.61 0.00% 78.65
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 42 21.67 12.34 0.05% 79.64
0400801499×002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア2 39 25.69 15.12 0.10% 86.15
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 38 26.61 17.71 0.00% 84.26

 内科では肺炎・誤嚥性肺炎の症例が最も多くなっております。特に高齢の患者様が多く、重症化しやすいため、30日以上の入院となることが多いです。
次いで多いのが胆管炎・胆のう炎の症例です。内科では抗菌薬の投与や、内視鏡を用いて胆管につまった胆石を取り除く治療等が行われます。
3番目に多いのは腎盂腎炎など尿路感染症の症例です。尿路感染症とは、腎臓から尿道までの尿路に起こる感染症です。主に大腸菌によって起こります。


循環器内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99130x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 213 4.89 5.90 0.01% 71.90
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 85 38.55 17.71 0.02% 84.14
050130xx99020x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 78 32.63 24.77 0.03% 80.56
050050xx02030x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 33 6.45 10.41 0.00% 66.67
050030xx97030x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 24 17.71 16.23 0.00% 66.46

 循環器内科の最も多い診断群分類は「狭心症」で、治療前・治療後の心臓カテーテル検査のための入院で、心筋梗塞の治療後の症例も含まれております。
2・3番目に多い症例は心不全の治療目的入院が多くあり、上位3疾患で循環器内科の約6割を占めております。


小児科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 80 3.79 5.94 0.00% 2.19
030270xxxxxxxx 上気道炎 34 2.94 4.83 0.00% 1.68
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 33 2.91 5.49 0.00% 3.94
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 32 3.84 6.17 0.00% 0.00
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 27 4.15 5.70 0.00% 2.56

 小児科では「急性気管支炎や、肺炎」などの呼吸器感染の症例が多く、次いで、「新生児黄疸」の症例があります。


外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 48 8.81 8.98 0.00% 70.85
060020xx99x5xx 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 5あり 21 6.29 8.26 0.00% 67.90
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 21 9.52 7.39 0.00% 57.24
060020xx99x30x 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 20 6.65 6.83 0.00% 71.15
060035xx99x40x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 19 3.95 4.38 0.00% 68.00

 外科では腸閉塞の症例が最も多くなっております。
次いで多いのが胃癌の症例です。化学療法を行う場合は短期間で繰り返し入院される方もおられるため、症例件数としては多くなります。(※実際はヘルニア手術症例が腸閉塞に次いで多いのですが、DPC対象症例ではないため、上記の表には示されていません)。
3番目に多いのは胆石性胆のう炎で腹腔鏡を用い手術を行った症例です。
腹腔鏡(胸腔鏡)下手術は、腹壁や胸壁の数カ所に小切開を加え、そこから特殊な観察用のスコープや手術器械を体腔内に入れて手術を行う方法です。
開胸(開腹)手術に比べて傷が小さいため、術後の回復が早く、入院期間も短く済む利点があります。
大腸癌の症例も多くあります。


整形外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 71 46.76 27.09 0.10% 83.86
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病 なし 68 34.47 19.94 0.06% 81.91
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 49 5.49 5.21 0.00% 51.94
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 29 32.83 25.09 0.00% 73.52
070343xx99x20x 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 21 6.19 6.65 0.00% 69.29

 整形外科で多い診断群分類は「大腿骨近位端骨折」次いで「脊椎圧迫骨折」が多くあり高齢化に伴う骨粗鬆症の影響が考えられます。「大腿骨近位端骨折」では手術を要する症例となっております。
3番目に多い症例は「前腕骨の骨折」の入院が多くあります。


形成外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 11 2.55 3.28 0.00% 57.36
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 10 4.20 5.59 0.00% 35.30
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし
160780xx97xx0x 手関節周辺骨折脱臼 手術あり 定義副傷病 なし

 形成外科では眼瞼下垂に対し手術を行った症例が最も多くなっています。眼瞼下垂とは、目を開いたときに上まぶたが下がってしまい、黒目に当たる部分が隠されてしまう状態を指します。垂れ下がった上まぶたにより目の一部が覆われることになるため、視野が狭くなるといった機能障害をもたらすことがあります。
その他に、鼻骨骨折などの顔面骨、軟部組織損傷に対する整復固定等を行った症例や、皮膚腫瘍切除目的の入院症例が多くなっています。


脳神経外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 68 24.18 16.38 0.15% 71.19
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 16.14 11.75 0.11% 73.25
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 32.75 19.1 0.42% 70.67
010040x199x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 18 33.56 21.36 0.56% 75.44
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17 12.06 9.68 0.00% 74.71

 脳神経外科では発症3日目以内の「脳梗塞」の症例が最も多く、「慢性硬膜下血腫」に次いで「脳内出血」の症例が多くあります。
急性期の治療後は近隣病院と連携し、継続治療を行っているため転院率が高くなっております。


産婦人科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 36 10.25 9.74 0.00% 33.00
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 16 9.81 9.91 0.00% 46.25
120140xxxxxxxx 流産 11 1.36 2.42 0.00% 33.64
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2 なし 11 16.00 20.41 0.00% 32.18
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 6.36

 産婦人科で最も多い症例は、「胎児及び胎児付属物の異常」です。帝王切開を行った経験のある患者様が再度帝王切開をする場合等が含まれています。
この「子宮全摘術」に該当する手術のほとんどが帝王切開術です。
2番目は、子宮平滑筋腫等で子宮全摘術を行った症例となっています。


眼科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり 3.32


耳鼻いんこう科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 31 8.84 5.15 0.00% 65.90
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 23 5.48 5.48 0.00% 43.00
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 12 10.00 8.01 0.00% 29.42
030428xxxxxxxx 突発性難聴 9.18
03001xxx99x00x 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 12.60

 耳鼻いんこう科で最も多いのは、めまいです。メニエール病、前庭神経炎等が含まれています。
次いで多い症例は、扁桃炎に対し抗生剤を投与し炎症を抑える目的での入院です。
3番目は扁桃・アデノイドの肥大で、患者層は若年者が多く、平均年齢も低くなっています。


神経内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010090xxxxx00x 多発性硬化症 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 13.98
010130xx99x3xx 重症筋無力症 手術なし 手術・処置等2 3あり 25.04
010160xx99x10x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2 あり 定義副傷病 なし 20.55
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 16.38
010060×2990400 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 3、4又は5 20.20

 神経内科では脳血管障害を始め、脳変性疾患、炎症性神経疾患、筋疾患、末梢神経疾患等、広範な領域の神経筋疾患を診療しています。


皮膚科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 21 11.71 11.73 0.00% 62.59
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 20 8.90 8.95 0.00% 76.20
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 3.57
080100xxxx0xxx 薬疹、中毒疹 手術・処置等1 なし 10.89
080190xxxxxxxx 脱毛症 3.60

 最も多い急性膿皮症は主に細菌感染による蜂窩織炎で、高熱を伴ったり、外来治療では十分な治療を行えない重症患者の入院治療を行っております。
2番目に多い帯状疱疹は、痛みを伴う紅斑や水泡を症状とする疾患ですが、早期診断、早期治療を行わないと潰瘍となり、瘢痕を残したり疱疹後神経痛が持続する可能性が高くなります。続いて、マムシやムカデに噛まれたり、蜂などに刺された症例も多くあります。


泌尿器科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 39 7.62 7.30 0.03% 75.46
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 29 19.41 12.34 0.07% 70.10
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 26 12.88 12.92 0.00% 70.31
11022xxx99xxxx 男性生殖器疾患 手術なし 16 8.38 8.94 0.06% 61.50
11012xxx99xx0x 上部尿路疾患 手術なし 定義副傷病 なし 14 4.57 5.39 0.00% 60.00

 泌尿器科で最も多く行われているのは、膀胱癌患者に対し経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)を行った症例です。TUR-Btは、尿道から内視鏡を挿入して、電気メスで腫瘍を切除する方法です。腫瘍の膀胱壁への深達度なども評価します。
次いで多いのは、急性腎盂腎炎など尿路感染症の症例です。尿路感染症とは、腎臓から尿道までの尿路に起こる感染症です。ほとんどが細菌によって起こります。
3番目は、前立腺癌患者に対し、腹腔鏡を用い前立腺全摘除術を行った症例です。当院はこの手術を行うために必要となる施設基準を満たしており、地域他医療機関からの紹介も受けています。また、能登地域唯一のダビンチサージカルシステムを2017年12月から導入し、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘徐術に移行し、より尿の漏れが少なく、がんの取り残しの少ない質の高い手術となっております。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 41 24 14 0 34 1 7
大腸癌 11 17 32 0 17 1 7
乳癌 16 0 1 7
肺癌 17 28 1 7
肝癌 10 0 13 1 7

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

※5大がんと呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者様の数を、初発のUICC病期分類別、および再発に分けて集計しています。

がんの治療は内視鏡・腹腔鏡・胸腔鏡をはじめとする低侵襲治療から開腹手術、抗がん剤治療、放射線治療など多岐にわたっております。
抗がん剤治療では短期入院を繰り返す例も多く、初回治療ならばその入院回数が全て初発に計上されております。
当院は近隣の医療機関と密接な連携を保ちつつ、石川県地域がん診療連携協力病院として社会へ貢献することを通して、患者さんが
安心して治療を受けられるよう、スタッフ一丸となって診療に当たっております。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 13 9.00 49.23
中等症 191 22.26 77.11
重症 51 27.25 85.45
超重症 21 41.48 84.10
不明 0 0.00 0.00

※成人の市中肺炎につき、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を示したものです。重症度分類は、A-DROPスコアを用いており、
軽症~超重症の4段階で表記し、重症度分類の各因子が一つでも不明な場合は「不明」と分類しています。
A-DROPスコアについて
Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydration(脱水): BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration(呼吸状態): SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
Orientation(意識障害): 意識障害あり
Pressure(収縮期血圧): 収縮期血圧90 mmHg以下

当院では中等症の症例が最も多く、全体の約70%を占めています。また、高齢者肺炎症例が多く、特に慢性呼吸器疾患をお持ちの
患者様は繰り返し肺炎に罹患される方もいらっしゃいます。高齢で合併症を有する肺炎は重症化の危険性も高く、適切な抗生剤の
使用のみでなく、酸素投与などの支持療法も大切となります。

脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 205 32.86 75.68 0.25%
その他 13 30.38 73.23 0.15%

※脳梗塞の発症日別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示したものです。脳梗塞は国際統計分類(ICD‐10)では、I63$に分類されます。

発症して早期に入院される患者様がほとんどで、発症3日以内の急性期脳梗塞が全体の約94%と高率となっております。
平均年齢は75歳で、高齢者の方が多くなっております。
能登北部医療圏も含めた脳卒中地域連携クリニカルパスを有効に運用し、病診連携を進めています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 33 3.12 13.36 0.00% 78.61
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 30 6.00 11.33 0.03% 80.53
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 26 1.00 9.50 0.00% 71.27
K654 内視鏡的消化管止血術 24 4.33 20.88 0.08% 77.00
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 20 3.25 23.05 0.00% 78.10

 内科(消化器内科)では内視鏡的胆道ステント留置術が最も多くなっています。この手術は、腫瘍等により閉塞した胆道に内視鏡を用いてステントを挿入し、うっ滞した胆汁を流すためのものです。
内視鏡的乳頭切開術も多く行われている手術です。この手術では、内視鏡を十二指腸まで挿入し、胆管・膵管の出口にあたる乳頭部にナイフを挿入し、高周波(電気メス)を用いて切開します。胆道が閉塞して起こる黄疸を軽減させるために行います。
3番目に多い内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術は、大腸に内視鏡を挿入し、ポリープ、腺腫(良性腫瘍)および早期がんを切除する手術です。


循環器内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 26 5.77 8.54 0.00% 67.00
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 23 1.87 12.39 0.04% 76.17
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 19 1.68 3.05 0.00% 65.74
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 16 41.25 18.75 0.00% 79.81
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 10 0.10 25.50 0.00% 64.50

 循環器内科では、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症等)に対する経皮的冠動脈ステント留置術に代表される心臓カテーテル治療(心臓カテーテル治療とは、腕や足の血管から心臓まで管を通して病変を治療する方法)の症例数が最も多くなっています。(指標の定義により複数回行った場合でも1件と数える)実際の件数としては毎年約80件前後の手術を行っています。次いで、下肢閉塞性動脈硬化症に対してステントを挿入し血管を拡張する手術も多くなっています。


小児科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7151 腸重積症整復術(非観血的)
K300 鼓膜切開術

 小児科の入院症例で手術として扱われるものは、中耳炎などで排膿を目的とした鼓膜切開術や、腸重積症に対する、高圧浣腸を用いた非観血的整復術などがあります。


外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 38 1.66 6.24 0.00% 57.97
K6335 鼠径ヘルニア手術 28 1.11 4.21 0.00% 71.64
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 17 4.76 21.24 0.00% 76.59
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 16 1.00 12.63 0.00% 71.13
K6552 胃切除術(悪性腫瘍手術) 12 4.17 19.58 0.00% 68.1

 外科の手術では、胆嚢結石症等に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が多くなっています。
鼠径ヘルニア手術も、外科で多く行われる手術です。鼠径ヘルニアは一般的に「脱腸」とよばれるものです。ヘルニア部分が飛び出たまま戻らなくなった場合は、緊急手術が必要となります。
3番目には、大腸癌に対する結腸切除術が多く施行されています。 また、表には含まれていませんが、当院は腹腔鏡を用いた大腸癌・胃癌の手術を行っております。


整形外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 60 2.48 49.63 0.15% 82.53
K0462 骨折観血的手術(前腕) 41 1.22 9.66 0.00% 71.12
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) 30 1.83 2.50 0.00% 43.90
K0821 人工関節置換術(膝) 29 1.38 31.38 0.00% 74.28
K0462 骨折観血的手術(下腿) 24 3.71 38.04 0.00% 55.75

 整形外科で最も多い手術は骨折観血的手術です。こちらの手術は骨折部位の骨接合を行う手術となっています。最も多い部位は、大腿、続いて前腕、下腿となっています。
次いで、膝人工関節置換術が多くなっています。こちらの手術は、変形性膝関節症や関節リウマチなどにより変形した関節を、人工膝関節で入れ替え、歩行能力の改善を図るものです。骨内異物除去術は骨接合術後に骨癒合が認められ場合に不要となったプレートなどを取り除く手術です。


形成外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)
K333 鼻骨骨折整復固定術
K0453 骨折経皮的鋼線刺入固定術(手)
K0022 デブリードマン(100cm2以上3000cm2未満)

 形成外科では、眼瞼下垂症(まぶたが開きにくくなる)に対する手術が最も多く行われています。
次いで、皮膚がん等を切除するための皮膚悪性腫瘍切除術も多く行われています。
3番目に多い手術は、鼻骨の骨折に対する整復固定術です。


脳神経外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 31 1.77 15.65 0.10% 74.00
K145 穿頭脳室ドレナージ術
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内)
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所)
K1781 脳血管内手術(1箇所)

 脳神経外科で多い手術に慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術があります。高齢の方が軽微な頭部外傷を負って1~2か月ほど経過したのちに、歩行障害や認知症様の症状が出現し、受診されることがあり、比較的緊急手術となる場合が多くなります。小さな穿頭で硬膜下に溜まった血腫を洗浄除去します。次いでくも膜下出血に対する血管内手術があげられます。くも膜下出血の出血源となる脳動脈瘤の存在部位が深く開頭手術が困難な場合などにこの血管内コイル塞栓術が試みられます。また、くも膜下出血に対しては開頭手術も行われます。脳動脈瘤破裂による出血を防ぐために、瘤内に入る血流を専用のチタン製クリップなどを用い、頚部で遮断する手術です。すでに破裂し、再出血をきたした場合の再出血予防として行う手術が多いのですが、未破裂で手術を行う場合もあります。


産婦人科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 35 1.34 8.51 0.00% 33.23
K877 子宮全摘術 16 1.00 8.25 0.00% 49.81
K9091 流産手術(妊娠11週まで) 10 0.00 0.00 0.00% 32.40
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開)
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡)

 産婦人科で多い手術は、選択帝王切開術です。帝王切開の既往がある場合は実施することがほとんどです。緊急帝王切開は経膣分娩中に母児の状態が悪化や、分娩停止した場合など、経膣分娩が継続できないと判断した場合に実施します。次いで、子宮筋腫・子宮癌等に対する子宮全摘術となっています。


眼科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 73 0.99 1.97 0.00% 72.77
K214 霰粒腫摘出術
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合)


耳鼻いんこう科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 12 1.00 8.00 0.00% 29.42
K340-4 内視鏡下鼻・副鼻腔手術2型(副鼻腔単洞手術)
K368 扁桃周囲膿瘍切開術
K3892 声帯ポリープ切除術(直達喉頭鏡)
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術

 耳鼻いんこう科で最も多い手術は、扁桃肥大・慢性扁桃炎等に対して行われる口蓋扁桃摘出術です。若年層で行われる事が多く、平均年齢は29.42歳と低くなっています。
次いで、内視鏡下鼻・副鼻腔手術が多く行われています。内視鏡下副鼻腔手術は、主に慢性副鼻腔炎の治療法として行います。投薬治療などでも症状の改善を見ることができないときは、手術で副鼻腔の病変を除去、開放します。
3番目には、扁桃周囲膿瘍切開術が多く行われています。扁桃周囲膿瘍では抗生剤の投与はもちろんですが、排膿しないと治らないことが多く、穿刺や切開を行います。


神経内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む)
K016 筋(皮)弁術
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後側方固定)
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)
K7812 経尿道的尿路結石除去術(その他)


皮膚科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0131 分層植皮術(25cm2未満)
K0132 分層植皮術(25cm2以上100cm2未満)
K6072 血管結紮術(その他)
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満)
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満)

 皮膚科入院症例に対して、分層植皮術、血管結紮術等が行われています。この他、表には示されていませんが、他科入院の症例に対して行われる手術が複数あります。


泌尿器科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 41 1.56 8.46 0.02% 76.15
K843-2 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 14 1.00 11.50 0.00% 72.14
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 14 1.36 9.79 0.00% 68.00
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) 13 2.54 7.46 0.00% 71.31
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 12 1.00 10.17 0.00% 68.17

 泌尿器科の手術は内視鏡手術を主体に行っています。泌尿器科で最も多く行われているのは、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)です。TUR-Btは、膀胱癌に対し、尿道から内視鏡を挿入して、電気メスで腫瘍を切除する方法です。腫瘍の膀胱壁への深達度なども評価します。
2番目は、腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術です。前立腺癌の症例に対し、根治目的に腹腔鏡を用いて前立腺を全摘する手術です。当院はこの手術を行うために必要となる施設基準を満たしており、地域他医療機関からの紹介も受けています。
また、能登地域唯一のダビンチサージカルシステムを2017年12月から導入し、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘徐術に移行し、より尿の漏れが少なく、がんの取り残しの少ない質の高い手術となっております。(件数は、ロボット支援手術と以前の腹腔鏡手術が分かれて表示されています)。
2番目と同数なのが腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術です。腎癌、腎盂癌、尿管癌に対する手術です。小径腎癌に対してはダビンチの導入が始まっています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 0 0.000
異なる 12 0.002
180010 敗血症 同一 20 0.004
異なる 20 0.004
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0.000
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 32 0.006
異なる

※ 医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべき病名について、入院契機となった病名との
同一性の有無を区別して、患者数と発症率を示しました。

播種性血管内凝固症候群
入院後に発症している症例が多く、感染症が重症化するケースやや基礎疾患が影響しているケースが多いと考えられます。

手術・処置の合併症
透析シャントに関連した手術・処置の合併症を主訴とした入院が多くありました。
合併症はどのような術式でも一定の確率で起こり得るもので、医療ミスとは異なります。
また、当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払っています。

更新履歴

 

 

H30.09.13

 

平成28年度 公立能登総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 402 136 94 157 221 337 1058 1324 1266 384

※平成28年度に当院を退院された患者様を10歳ごとに集計したものです。

当院は総合病院として地域連携に積極的に取り組み、質の高い医療を幅広い年齢層の患者様に提供しております。
全体でみると地域高齢化の影響で60歳以上の患者様の頻度が多く、全体の約75%を占めています。
また、当院は周産期医療・小児医療にも積極的に取り組み、10歳未満の患者様の割合も高くなっております。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

■内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 69 33.90 21.25 14.49% 84.33
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 46 16.26 11.06 6.52% 76.67
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 31 27.77 17.95 6.45% 86.19
060335xx99x00x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 27 15.63 11.00 0.00% 73.67
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2 なし 25 10.28 9.02 0.00% 72.28


 内科では誤嚥性肺炎の症例が最も多くなっております(※誤嚥性肺炎を除く肺炎症例はDPCでは重症度等で細分化されるため、上位には入っていません)。特に高齢の患者様が多く、重症化しやすいため、30日以上の入院となることが多いです。
次いで多いのが胆管炎・胆のう炎の症例です。内科では抗菌薬の投与や、内視鏡を用いて胆管につまった胆石を取り除く治療等が行われます。
3番目に多いのは心不全の症例です。心不全とは、正常な心臓の働きが弱くなることによって起こる症状です。誤嚥性肺炎と同様、高齢の患者様が多く、入院期間も長くなっています。

■循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99130x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 450 4.83 5.94 0.67% 71.74
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 81 28.85 17.95 3.70% 81.94
050130xx99020x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 55 37.64 25.02 3.64% 80.00
050170xx99000x 閉塞性動脈疾患 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 30 2.50 8.28 0.00% 76.73
050200xx97xxxx 循環器疾患(その他) 手術あり 25 6.28 11.05 0.00% 74.48

  循環器内科の最も多い診断群分類は「狭心症」で、治療前・治療後の心臓カテーテル検査のための入院で、心筋梗塞の治療後の症例も含まれております。
2・3番目に多い症例は心不全の治療目的入院が多くあり、上位3疾患で循環器内科の約6割を占めております。

■小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 81 4.20 6.02 0.00% 1.85
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 38 5.26 6.18 0.00% 0.00
030270xxxxxxxx 上気道炎 32 3.38 4.83 0.00% 1.69
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 28 2.57 5.50 0.00% 5.50
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 26 3.62 6.42 3.85% 3.19

 小児科では「肺炎や、急性気管支炎」などの呼吸器感染の症例が多くなっております。とくに冬季には入院が増加します。

■外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 32 10.72 9.08 0.00% 78.81
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 26 12.15 12.73 0.00% 72.35
060020xx02x0xx 胃の悪性腫瘍 腹腔鏡下胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 23 22.87 17.65 0.00% 71.91
090010xx99x40x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 16 4.56 4.64 0.00% 72.06
060020xx99x30x 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 14 5.93 6.88 0.00% 68.86

 外科では腸閉塞の症例が最も多くなっております(※実際はヘルニア手術症例が最も多いのですが、DPC対象症例ではないため、上記の表には示されていません)。腸閉塞は、腸の一部が狭くなったり、腸の動きが悪くなることで内容物がつまり、お腹がはって痛みが出たり、吐き気が起きたりする病気です。
次いで多いのが肺癌で手術を行った症例です。肺癌では主に胸腔鏡を用いて手術を行います。
3番目に多いのは胃癌で腹腔鏡等を用い手術を行った症例です(全例が腹腔鏡下手術ではありません)。
胸腔鏡(腹腔鏡)下手術は、腹部や胸部を大きく切開して行う従来の手術と異なり、腹壁や胸壁の数カ所に小切開を加え、そこから特殊な観察用のスコープや手術器械を体腔内に入れ、体腔外から操作をすることによって手術を行う方法です。開胸(開腹)手術に比べて傷が小さいため、術後の回復が早く、入院期間も短く済む利点があります。

■整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 83 53.83 27.63 8.43% 82.93
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病 なし 51 29.61 50.57 3.92% 79.86
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 40 9.60 5.49 2.50% 54.78
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 33 35.36 26.26 0.00% 76.91
070343xx99x20x 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 19 8.84 6.92 0.00% 71.68

  整形外科で多い診断群分類は「大腿骨近位端骨折」次いで「脊椎圧迫骨折」が多くあり高齢化に伴う骨粗鬆症の影響が考えられます。「大腿骨近位端骨折」では手術を要する症例となっております。3番目に多い症例は「前腕骨の骨折」の入院が多くあります。

■形成外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1 なし
161000x102x0xx 熱傷・化学熱傷・凍傷・電撃傷(Burn Index10未満) 分層植皮術 25平方センチメートル未満等 手術・処置等2 なし

 形成外科では、眼瞼下垂症(まぶたが開きにくくなる)に対する手術が最も多く行われています。同数で、デブリードマン手術も多く行われています。デブリードマンとは、熱傷等により発生した感染、壊死組織を除去し、患部を清浄化すること で他の組織への影響を防ぐ外科処置のことです。
次いで、粉瘤・脂肪腫等の皮膚軟部腫瘍切除術や悪性腫瘍切除術、褥瘡の再建手術としての皮弁形成術も多く行われています。

■脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 21 29.67 19.35 52.38% 69.33
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 19 12.53 7.52 5.26% 61.42
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 15 17.27 11.83 6.67% 80.20
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 13 10.69 7.12 0.00% 70.92
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 11 10.64 9.87 0.00% 70.45

 脳神経外科では「脳内出血」次に「外傷による頭蓋内損傷」の症例が多くあります。急性期の治療後は近隣病院と連携し、継続し治療を行っているため転院率が高くなっております。3番目の「慢性硬膜下血腫」に対し手術を行う症例が多くなっています。また当診療科でもっとも多い症例は「脳梗塞」ですがDPCコードの分類が多いため上位件数には挙がっておりません。

■産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 27 9.81 9.88 0.00% 32.33
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 16 10.00 10.05 0.00% 43.31
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2 なし 12 16.42 20.79 33.33% 29.83
120140xxxxxxxx 流産 10 1.10 2.43 0.00% 34.30
120150xx99xxxx 妊娠早期の出血 手術なし

 産婦人科で最も多い症例には、「胎児及び胎児付属物の異常」です。帝王切開を行った経験のある患者様が再度帝王切開をする場合等が含まれています。
この「子宮全摘術」に該当する手術のほとんどが帝王切開術です。2番目は、子宮平滑筋腫等で子宮全摘術を行った症例となっています。

■眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020360xx99xxxx 眼球の障害 手術なし
020120xxxxxxxx 急性前部ぶどう膜炎
020220xx97xxx0 緑内障 手術あり 片眼

 

■耳鼻いんこう科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 31 7.77 5.24 0.00% 64.16
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 17 4.65 5.50 0.00% 45.12
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患
030240xx01xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし

 耳鼻いんこう科で最も多いのは、めまいです。メニエール病、前庭神経炎等が含まれています。
次いで多い症例は、扁桃炎に対し抗生剤を投与し炎症を抑える目的での入院です。
3番目は扁桃・アデノイドの肥大で、患者層は若年者が多く、平均年齢も低くなっています。

■神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし
010160xx99x10x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2 あり 定義副傷病 なし
010140xxxxx0xx 筋疾患(その他) 手術・処置等2 なし
010080xx99x00x 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし
010080xx99x01x 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり

  神経内科で最も多い症例は「パーキンソン病」です。主に40歳から50歳以降に発症し、ゆっくりと進行する原因不明の神経変性疾患です。
治療・検査目的の入院が多くあります。

■皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 23 11.61 8.96 0.00% 73.17
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 10 14.80 11.97 0.00% 62.30
080190xxxxxxxx 脱毛症
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等2 なし

 最も多い帯状疱疹は、痛みを伴う紅斑や水泡を症状とする疾患ですが、早期診断、早期治療を行わないと潰瘍となり、瘢痕を残したり疱疹後神経痛が持続する可能性が高くなります。
2番目の急性膿皮症は主に細菌感染による蜂窩織炎で、高熱を伴ったり、外来治療では十分な治療を行えない重症患者の入院治療を行っております。
続いて、脱毛症に対しステロイドパルス療法目的に入院する症例も多くあります。

■泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 34 15.59 13.39 0.00% 69.76
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 33 6.58 7.44 0.00% 78.76
11022xxx99xxxx 男性生殖器疾患 手術なし 15 7.73 8.83 0.00% 64.33
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術 13 14.62 9.98 0.00% 76.62
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 11 12.27 11.72 0.00% 69.45

 泌尿器科で最も多く行われているのは、前立腺癌患者に対し、腹腔鏡を用い前立腺全摘除術を行った症例です。当院はこの手術を行うために必要となる施設基準を満たしており、地域他医療機関からの紹介も受けています。
次いで多いのは、膀胱癌患者に対し経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)を行った症例です。TUR-Btは、尿道から内視鏡を挿入して、電気メスで腫瘍を切除する方法です。腫瘍の膀胱壁への深達度なども評価します。
3番目は、前立腺炎・精巣上体炎等に対し抗菌薬投与を行った症例です。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 44 11 15 22 26 1 7
大腸癌 11 29 14 1 7
乳癌 11 18 1 7
肺癌 15 40 41 1 7
肝癌 12 1 7

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

※5大がんと呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者様の数を、初発のUICC病期分類別、および再発に分けて集計しています。

がんの治療は内視鏡・腹腔鏡・胸腔鏡をはじめとする低侵襲治療から開腹手術、抗がん剤治療、放射線治療など多岐にわたっております。
抗がん剤治療では短期入院を繰り返す例も多く、初回治療ならばその入院回数が全て初発に計上されております。
当院は近隣の医療機関と密接な連携を保ちつつ、石川県地域がん診療連携協力病院として社会へ貢献することを通して、患者さんが安
心して治療を受けられるよう、スタッフ一丸となって診療に当たっております。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 60 9.92 51.35
中等症 169 23.77 81.31
重症 36 31.03 84.97
超重症 17 31.94 84.94
不明

※成人の市中肺炎につき、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を示したものです。重症度分類は、A-DROPスコアを用いており、軽症~超重症の4段階で表記し、重症度分類の各因子が一つでも不明な場合は「不明」と分類しています。
A-DROPスコアについて
Age(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydration(脱水): BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration(呼吸状態): SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
Orientation(意識障害): 意識障害あり
Pressure(収縮期血圧): 収縮期血圧90 mmHg以下

当院では中等症の症例が最も多く、全体の60%を占めています。また、高齢者肺炎症例が多く、特に慢性呼吸器疾患をお持ちの
患者様は繰り返し肺炎に罹患される方もいらっしゃいます。高齢で合併症を有する肺炎は重症化の危険性も高く、適切な抗生剤の使
用のみでなく、酸素投与などの支持療法も大切となります。

脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード

ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 10 6.60 73.30 0.00%
その他
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群
I63$ 脳梗塞 3日以内 189 35.65 75.81 25.40%
その他 18 39.89 74.83 22.22%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症>
I679 脳血管疾患,詳細不明

※脳梗塞の発症日別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示したものです。国際統計分類(ICD‐10)では、G45$(一過性脳虚血発作)、I63$(脳梗塞)、I65$(脳実質外の閉塞および狭窄、脳梗塞に至らなかったもの)、I67$(その他の脳血管疾患)と分類されます。

発症して早期に入院される患者様がほとんどで、発症3日以内の急性期脳梗塞が全体の約86%と高率となっております。
平均年齢は75歳で、高齢者の方が多くなっております。
能登北部医療圏も含めた脳卒中地域連携クリニカルパスを有効に運用し、病診連携を進めています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

■内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 32 4.97 8.53 3.13% 76.16
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 26 0.92 8.27 0.00% 72.27
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 25 4.76 5.48 0.00% 69.40
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 21 2.48 19.33 14.29% 78.05
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 20 28.40 52.45 35.00% 86.65

 内科(消化器内科)では内視鏡的乳頭切開術が最も多くなっています。この手術では、内視鏡を十二指腸まで挿入し、胆管・膵管の出口にあたる乳頭部にナイフを挿入し、高周波(電気メス)を用いて切開します。胆道が閉塞して起こる黄疸を軽減させるために行います。
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)も多く行われている手術です。ESDは、消化器の早期癌に対して、内視鏡的に消化管の内腔から粘膜層を含めた粘膜下層までを剥離し、病変を一括切除するという治療法です。上部消化管(胃・十二指腸等)におけるESDが内科では2番目に多い症例です。
3番目に多い内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術は、大腸に内視鏡を挿入し、ポリープ、腺腫(良性腫瘍)および早期がんを切除する手術です。

■循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 27 1.41 4.48 0.00% 74.93
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 23 1.04 3.70 4.35% 68.61
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 18 0.00 14.11 5.56% 67.06
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 15 1.80 3.00 0.00% 67.47
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 13 7.38 19.15 7.69% 83.00

 循環器内科では、下肢閉塞性動脈硬化症に対してステントを挿入し血管を拡張する手術が最も多くなっています。次いで、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症等)に対する経皮的冠動脈ステント留置術に代表される心臓カテーテル治療の症例数が多くなっています。
心臓カテーテル治療とは、腕や足の血管から心臓まで管を通して病変を治療する方法です。

■小児科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K300 鼓膜切開術
K7151 腸重積症整復術(非観血的)

 小児科の入院症例で手術として扱われるものは、中耳炎などで排膿を目的とした鼓膜切開術や、腸重積症に対する、高圧浣腸を用いた非観血的整復術などがあります。

■外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 44 1.39 4.73 0.00% 70.98
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 33 1.42 5.73 0.00% 59.42
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 18 2.50 10.61 0.00% 72.94
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 14 1.21 14.71 0.00% 72.43
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 13 5.46 20.00 7.69% 73.15

  外科の手術件数は鼠径ヘルニア手術が最も多くなっています。鼠径ヘルニアは一般的に「脱腸」とよばれるものです。ほとんどが予定入院ですが、ヘルニア部分が飛び出たまま戻らなくなった場合は、緊急手術が必要となります。
次いで胆嚢結石症等に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が多くなっています。基本的には胆嚢摘出術は腹腔鏡を用いて行っております。
3番目には、肺癌に対し、胸腔鏡を用いて行う胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術が多く施行されています。
※胸腔鏡(腹腔鏡)下手術は、腹部や胸部を大きく切開して行う従来の手術と異なり、腹壁や胸壁の数カ所に小切開を加え、そこから特殊な観察用のスコープや手術器械を体腔内に入れ、体腔外から操作をすることによって手術を行う方法です。開胸(開腹)手術に比べて傷が小さいため、術後の回復が早く、入院期間も短く済む利点があります。

■整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 46 3.28 47.98 13.04% 80.93
K0462 骨折観血的手術(前腕) 26 1.31 9.23 3.85% 70.35
K0821 人工関節置換術(膝) 25 1.24 33.16 0.00% 76.00
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) 19 1.00 2.11 0.00% 50.37
K0821 人工関節置換術(股) 17 2.76 29.35 0.00% 65.82

 整形外科で最も多い手術は骨折観血的手術です。こちらの手術は骨折部位の骨接合を行う手術となっています。最も多い部位は、大腿骨、続いて前腕となっています。次いで、膝人工関節置換術が多くなっています。こちらの手術は、変形性膝関節症や関節リウマチなどにより変形した関節を、人工膝関節で入れ替え、歩行能力の改善を図るものです。骨内異物除去は骨接合術後に骨癒合が認められ場合に不要となったプレートなどを取り除く手術も多く行っています。

■形成外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)
K0022 デブリードマン(100cm2以上3000cm2未満)
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満)
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)
K0151 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術(25cm2未満)

 形成外科では、眼瞼下垂症(まぶたが開きにくくなる)に対する手術が最も多く行われています。同数で、デブリードマン手術も多く行われています。デブリードマンとは、熱傷等により発生した感染、壊死組織を除去し、患部を清浄化すること で他の組織への影響を防ぐ外科処置のことです。
次いで、粉瘤・脂肪腫等の皮膚軟部腫瘍切除術や悪性腫瘍切除術、褥瘡の再建手術としての皮弁形成術も多く行われています。

■脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 14 1.00 14.79 7.14% 79.43
K1781 脳血管内手術(1箇所)
K178-4 経皮的脳血栓回収術
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭)(硬膜下)
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所)

  脳神経外科で多い手術に慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術があります。高齢の方が軽微な頭部外傷を負って1~2か月ほど経過したのちに、歩行障害や認知症様の症状が出現し、受診されることがあり、比較的緊急手術となる場合が多くなります。小さな穿頭で硬膜下に溜まった血腫を洗浄除去します。次いでくも膜下出血に対する血管内手術があげられます。くも膜下出血の出血源となる脳動脈瘤の存在部位が深く開頭手術が困難な場合などにこの血管内コイル塞栓術が試みられます。また、くも膜下出血に対しては開頭手術も行われます。脳動脈瘤破裂による出血を防ぐために、瘤内に入る血流を専用のチタン製クリップなどを用い、頚部で遮断する手術です。すでに破裂し、再出血をきたした場合の再出血予防として行う手術が多いのですが、未破裂で手術を行う場合もあります。

■産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 27 1.78 8.15 0.00% 31.89
K877 子宮全摘術 17 1.00 7.94 0.00% 46.76
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 11 1.09 8.09 0.00% 33.27
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡)
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹)

 産婦人科で多い手術は、選択帝王切開術です。帝王切開の既往がある場合は実施することがほとんどです。緊急帝王切開は経膣分娩中に母児の状態が悪化や、分娩停止した場合など、経膣分娩が継続できないと判断した場合に実施します。次いで、子宮筋腫・子宮癌等に対する子宮全摘術となっています。

■眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 62 1.00 2.02 0.00% 74.48
K270 虹彩光凝固術

 

■耳鼻いんこう科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出)
K368 扁桃周囲膿瘍切開術
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)
K340-4 内視鏡下鼻・副鼻腔手術2型(副鼻腔単洞手術)
K3892 声帯ポリープ切除術(直達喉頭鏡)

 耳鼻いんこう科で最も多い手術は、扁桃肥大・慢性扁桃炎等に対して行われる口蓋扁桃摘出術です。若年層で行われる事が多く、平均年齢は25.11歳と低くなっています。
次いで、扁桃周囲膿瘍切開術が多く行われています。扁桃周囲膿瘍では抗生剤の投与はもちろんですが、排膿しないと治らないことが多く、穿刺や切開を行います。
3番目には、内視鏡下鼻・副鼻腔手術が多く行われています。内視鏡下副鼻腔手術は、主に慢性副鼻腔炎の治療法として行います。投薬治療などでも症状の改善を見ることができないときは、手術で副鼻腔の病変を除去、開放します。 

■神経内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K386 気管切開術

 神経内科では、脳疾患での重症な場合では呼吸不全や、嚥下機能が低下し誤嚥性肺炎を併発することがあります。

■皮膚科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0843 四肢切断術(指)

  皮膚科では、指に対する四肢切断術が行われています。
この他表には示されてはいませんが、他科入院の症例に対して行われる手術が複数あります。

■泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K843-2 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 35 2.74 11.80 0.00% 69.86
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 32 1.09 4.47 0.00% 78.72
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 13 3.15 10.46 0.00% 76.62
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 11 1.18 14.00 0.00% 72.36
K764 経皮的尿路結石除去術

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 27 0.50%
180010 敗血症 同一 23 0.43%
異なる 11 0.20%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 16 0.30%
異なる

※ 医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべき病名について、
入院契機となった病名との同一性の有無を区別して、患者数と発症率を示しました。

播種性血管内凝固症候群
入院後に発症している症例が多く、感染症が重症化するケースやや基礎疾患が影響しているケースが多いと考えられます。

手術・処置の合併症
透析シャントに関連した手術・処置の合併症を主訴とした入院が多くありました。
合併症はどのような術式でも一定の確率で起こり得るもので、医療ミスとは異なります。
また、当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払っています。

更新履歴
2017.09.25

 

 

 

平成27年度 公立能登総合病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 585 206 107 211 266 384 1160 1458 1531 359

 当院は総合病院として地域連携に取り組み、質の高い医療を幅広い年齢層の患者様に提供しております。
全体でみると地域高齢化の影響で60歳以上の患者様の頻度が多く、全体の約72%を占めています。
 また、当院は周産期医療・小児医療にも積極的に取り組み、10歳未満の患者様の割合も高くなっております。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード

■内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 150 20.00 14.34 2.67% 77.32
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 125 34.42 21.69 12.80% 86.01
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 50 15.34 12.6 2.00% 77.46

 内科では「肺炎」の症例が最も多くなっております。
特に高齢の患者様が多く、重症化しやすいため、2週間以上の入院となることが多いです。
次いで「誤嚥性肺炎」が多く、平均年齢は80歳を超えています。
3番目に多いのは「腎炎・尿路感染症」の症例です。

 

■循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99130x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2-3あり 副傷病なし 587 4.900 5.95 0.34% 72.06
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 76 43.50 18.30 9.21% 85.29
050130xx99020x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2あり 副傷病なし 66 34.94 26.02 3.03% 79.27

 循環器内科の最も多い診断群分類は「狭心症」で、治療前・治療後の心臓カテーテル検査のための入院で、心筋梗塞の治療後の症例も含まれております。
2・3番目に多い症例は心不全の治療目的入院が多くあり、上位3疾患で循環器内科の約6割を占めております。

 

■小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x1xxx0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳未満) 手術・処置等2なし 138 4.09 5.72 0.00% 1.88
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 56 3.77 6.31 0.00% 4.38
030270xxxxxxxx 上気道炎 33 3.39 4.83 0.00% 2.33

 小児科では「肺炎や、急性気管支炎」などの呼吸器感染の症例が多くなっております。とくに冬季には入院が増加します。

 

■外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 39 13.31 9.17 0.00% 74.51
060020xx99x30x 胃の悪性腫瘍 手術なし  手術・処置等3あり 副傷病なし 28 3.86 6.67 0.00% 63.36
060035xx99x50x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等5あり 副傷病なし 27 3.07 4.53 0.00% 82.30

 外科で最も多いのは「ヘルニア」手術目的の入院ですが、DPC対象症例ではないため、上記の表には示されていません。
次いで多いのが「腸閉塞」の症例です。腸閉塞は、腸の一部が狭くなったり、腸の動きが悪くなることで内容物がつまり、お腹がはって痛みが出たり、吐き気が起きたりする病気です。
2番目と3番目の症例は、それぞれ「胃癌」と「大腸癌」に対し化学療法を行った症例です。化学療法目的の入院は短期間で繰り返し入院する事が多いため、症例数が多くなっています。

 

■整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術あり 肩、股等 76 48.29 28.70 25.00% 81.53
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 副傷病なし 48 30.08 21.52 6.25% 82.77
070343xx99x20x 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 手術なし 手術・処置等2あり 副傷病なし 37 4.46 6.70 0.00% 70.14

 整形外科で多い診断群分類は「大腿骨近位端骨折」次いで「脊椎圧迫骨折」が多くあり高齢化に伴う骨粗鬆症の影響が考えられます。
「大腿骨近位端骨折」では手術を要する症例となっております。3番目に多い症例は「脊柱管狭窄」で症状緩和目的の入院が多くあります。

 

■形成外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 副傷病 なし 10 3.60 6.14 0.00% 45.70
161000x199x0xx 熱傷・化学熱傷・凍傷・電撃傷(Burn Index10未満) 手術なし 手術・処置等2なし
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし

 内臓疾患は外科が手術、骨折は整形外科が手術を行っていると考えると、形成外科は皮膚の手術をしている診療科です。
粉瘤・脂肪腫などの「皮膚良性腫瘍」切除目的の入院症例が最も多くなっております。
その他に、「熱傷」の症例や、「眼瞼下垂症」に対し手術を行う症例が多くなっています。

 

■脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等3あり 副傷病なし 53 27.42 18.08 28.30% 74.06
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 22 30.32 19.32 59.09% 71.23
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等  手術・処置等2なし 副傷病 なし 16 27.81 11.91 12.50% 77.13

 脳神経外科では「脳梗塞」次に「脳内出血」の症例が多くあります。急性期の治療後は近隣の病院と連携し継続し治療を行っているため転院率が高くなっております。3番目の「慢性硬膜下血腫」に対し手術を行う症例が多くなっています。

 

■産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 22 10.14 9.94 0.00% 33.41
120140xxxxxxxx 流産 15 1.33 2.34 0.00% 33.20
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 14 10.29 10.18 0.00% 46.71

 産婦人科で最も多い症例には、帝王切開を行った経験のある患者様が再度帝王切開をする場合等が含まれています。
2番目の流産は、妊娠の10~15%がなるとされ、決してまれではありません。
3番目は、子宮平滑筋腫等で子宮全摘術を行った症例となっています。

 

■眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020370xx99xxxx 視神経の疾患 手術なし
160250xx99xxxx 眼損傷 手術なし
020220xx99xxxx 緑内障 手術なし

 

■耳鼻いんこう科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 29 5.07 5.53 0.00% 41.69
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 23 7.17 5.31 0.00% 70.39
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 14 8.71 8.20 0.00% 12.21

 耳鼻いんこう科で最も多いのは、「扁桃炎」に対し抗生剤を投与し炎症を抑える目的での入院です。
2番目の前庭機能障害は、いわゆる「めまい」です。メニエール病、前庭神経炎等が含まれています。
3番目は「扁桃・アデノイドの肥大」で、患者層は若年者が多く、平均年齢も低くなっています。

 

■神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等3あり 副傷病なし 26 29.46 18.08 3.85% 75.31
010160xx99x10x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 17 26.41 21.49 11.76 76.35
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 35.09 15.80 27.27% 71.00

 神経内科で最も多いのは、「脳梗塞」でエダラボン(脳保護剤)が投与された症例です。
2番目に多い症例の「パーキンソン病」は、主に40歳から50歳以降に発症し、ゆっくりと進行する原因不明の神経変性疾患です。

 

■皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 17 9.88 8.97 0.00% 75.06
080011xx99xxxx 急性膿皮症 15 9.80 11.97 0.00% 56.80
080190xxxxxxxx 脱毛症

 最も多い「帯状疱疹」は、痛みを伴う紅斑や水泡を症状とする疾患ですが、早期診断、早期治療を行わないと潰瘍となり、瘢痕を残したり疱疹後神経痛が持続する可能性が高くなります。
2番目の「急性膿皮症」は主に細菌感染による蜂窩織炎で、高熱を伴ったり、外来治療では十分な治療を行えない重症患者の入院治療を行っております。
続いて、「脱毛症」に対しステロイドパルス療法目的に入院する症例も多くあります。

 

■泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 42 6.17 7.59 0.00% 75.69
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等  手術・処置等2なし 副傷病 なし 33 17.85 14.03 0.00% 68.18
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 30 12.20 12.60 3.33% 77.47

 泌尿器科で最も多く行われているのは、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)です。TUR-Btは、膀胱癌に対し、尿道から内視鏡を挿入して、電気メスで腫瘍を切除する方法です。腫瘍の膀胱壁への深達度なども評価します。
2番目は、腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術です。前立腺癌の症例に対し、根治目的に腹腔鏡を用いて前立腺を全摘する手術です。当院はこの手術を行うために必要となる施設基準を満たしており、地域他医療機関からの紹介も受けています。
3番目は、腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術です。この手術は、腎癌、尿管癌等の症例を対象に根治目的に行われます。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 32 12 16 21 27 1 7
大腸癌 13 24 29 1 7
乳癌 25 1 7
肺癌 32 27 1 7
肝癌 15 1 7

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

 がんの治療は内視鏡・腹腔鏡・胸腔鏡をはじめとする低侵襲治療から開腹手術、抗がん剤治療、放射線治療など多岐にわたっております。抗がん剤治療では短期入院を繰り返す例も多く、初回治療ならばその入院回数が全て初発に計上されております。
 当院は近隣の医療機関と密接な連携を保ちつつ、石川県地域がん診療連携協力病院として社会へ貢献することを通して、患者さんが安心して治療を受けられるよう、スタッフ一丸となって診療に当たっております。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
重症度 0 26 15.27 52.46
重症度 1 78 18.83 80.05
重症度 2 64 23.95 82.03
重症度 3 20 29.50 83.00
重症度 4
重症度 5
不明

 当院では中等症肺炎(重症度1および2)症例が最も多く、全体の72%を占めています。
また、高齢者肺炎症例が多く、特に慢性呼吸器疾患をお持ちの患者様は繰り返し肺炎に罹患される方もいらっしゃいます。
高齢で合併症を有する肺炎は重症化の危険性も高く、適切な抗生剤の使用のみでなく、酸素投与などの支持療法も大切となります。

脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード

ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群
I63$ 脳梗塞 3日以内 159 39.97 76.15 30.19%
その他 25 60.92 74.08 20.00%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症>
I679 脳血管疾患,詳細不明

 脳梗塞入院は国際統計分類(ICD‐10)として、I63$(脳梗塞)と分類されます。
発症して早期に入院される患者様がほとんどで、発症3日以内の急性期脳梗塞が全体の
約84%と高率となっております。平均年齢は75歳で、高齢者の方が多くなっております。
 能登北部医療圏も含めた脳卒中地域連携クリニカルパスを有効に運用し、病診連携を進めています。

診療科別主要手術別患者数等
(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード

■内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K654 内視鏡的消化管止血術 32 3.69 19.47 6.25% 67.78
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 26 3.31 11.54 0.00% 75.85
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 26 2.88 21.65 0.00% 69.54

内科(消化器内科)では吐血の症例等に対する「内視鏡的消化管止血術」が最も多くなっています。
「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)」も多く行われている手術です。ESDは、消化器の早期癌に対して、内視鏡的に消化管の内腔から粘膜層を含めた粘膜下層までを剥離し、病変を一括切除するという治療法です。
同じく、胆石や胆管癌などの胆道疾患に対して行われる手術である「内視鏡的胆道ステント留置術」の症例数が多くなっています。狭くなっている胆道にチューブを挿入して拡張し、胆汁の流れを良くする手術です。

 

■循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 34 0.88 4.91 0.00% 76.53
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 24 0.08 15.75 0.00% 64.00
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 24 4.08 5.67 0.00% 71.13

 循環器内科では、下肢閉塞性動脈硬化症に対してステントを挿入し血管を拡張する手術が最も多くなっています。
次いで、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症等)に対する「経皮的冠動脈ステント留置術」に代表される心臓カテーテル治療の症例数が多くなっています。
心臓カテーテル治療とは、腕や足の血管から心臓まで管を通して病変を治療する方法です。

 

■小児科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7151 腸重積症整復術(非観血的)
K300 鼓膜切開術

 小児科の入院症例で手術として扱われるものは、腸重積症に対する、高圧浣腸を用いた「非観血的整復術」や、
中耳炎などで排膿を目的とした「鼓膜切開術」などがあります。

 

■外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 69 1.23 4.77 2.90% 70.00
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 37 3.03 7.08 0.00% 63.16
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 15 3.93 20.27 0.00% 76.53

 外科の手術件数は「鼠径ヘルニア手術」が最も多くなっています。鼠径ヘルニアは一般的に「脱腸」とよばれるものです。ほとんどが予定入院ですが、ヘルニア部分が飛び出たまま戻らなくなった場合は、緊急手術が必要となります。
次いで胆嚢結石症等に対する「腹腔鏡下胆嚢摘出術」が多くなっています。基本的には胆嚢摘出術は腹腔鏡を用いて行っており、開腹手術の場合より体への負担は軽減され、術後日数の短縮にもつながっています。
3番目には、大腸癌等に対する「結腸切除術」が多くなっています。

 

■整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 44 5.64 44.43 22.73% 82.43
K0821 人工関節置換術(膝) 24 1.75 35.42 4.17% 74.79
K0462 骨折観血的手術(前腕) 23 1.52 15.87 4.35% 69.00

整形外科で最も多い手術は「骨折観血的手術」です。こちらの手術は骨折部位の骨接合を行う手術となっています。最も多い部位は、大腿骨、続いて前腕となっています。次いで、「膝人工関節置換術」が多くなっています。こちらの手術は、変形性膝関節症や関節リウマチなどにより変形した関節を、人工膝関節で入れ替え、歩行能力の改善を図るものです。

 

■形成外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹)
K0022 デブリードマン(100cm2以上3000cm2未満)
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)

 形成外科では、粉瘤・脂肪腫等の「腫瘍切除術」が最も多く行われています。
次いで件数の多い「デブリードマン手術」とは、熱傷等により発生した感染、壊死組織を除去し、患部を清浄化すること で他の組織への影響を防ぐ外科処置のことです。3番目には、眼瞼下垂症(まぶたが開きにくくなる)に対する手術が多く行われています。

 

■脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 17 5.18 26.59 17.65% 76.18
K1742 水頭症手術(シャント手術)
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所)

 脳神経外科で最も多い手術は慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術です。高齢の方が軽微な頭部外傷を負って1~2か月ほど経過したのちに、歩行障害や認知症様の症状が出現し、受診されることがあり、比較的緊急手術となる場合が多くなります。小さな穿頭で硬膜下に溜まった血腫を洗浄除去します。
次いで水頭症に対し、脳室などの髄液腔内に溜まった髄液を腹腔内等に流すシャント術が多く行われています。
3番目の手術は、脳動脈瘤の破裂による出血を防ぐために、瘤内に入る血流を遮断する手術です。すでに破裂し、くも膜下出血をきたした場合の再出血予防として行う手術が多いのですが、未破裂で手術を行う場合もあります。動脈瘤の頸部に専用の特殊金属性のクリップをかけ、血流遮断を行います

 

■産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 24 1.13 8.13 0.00% 49.33
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 22 4.86 8.14 0.00% 33.77
K9091 流産手術(妊娠11週まで) 16 0.13 0.06 0.00% 34.38

 産婦人科で最も多い手術は、子宮筋腫・子宮癌等に対する「子宮全摘術」となっています。
2番目は「帝王切開術」、3番目は、「流産」の処置となります。

 

■眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 35 1.00 2.03 0.00% 74.74
K214 霰粒腫摘出術
K224 翼状片手術(弁の移植を要する)

 

■耳鼻いんこう科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 12 1.00 7.33 0.00% 14.42
K368 扁桃周囲膿瘍切開術
K3892 声帯ポリープ切除術(直達喉頭鏡)

 耳鼻いんこう科で最も多い手術は、扁桃肥大・慢性扁桃炎等に対して行われる「口蓋扁桃摘出術」です。
若年層で行われる事が多く、平均年齢は14.4歳と低くなっています。
次に、「扁桃周囲膿瘍切開術」、「声帯ポリープ切除術」が多く行われています。

 

■神経内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む)

 神経内科では、「胃瘻造設術」が行われています。
脳疾患の患者様は重症の場合では嚥下機能が低下し、誤嚥性肺炎を併発しやすくなるため、胃瘻造設術の件数が多くなっています。

 

■皮膚科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満)

 皮膚科では、「皮膚・皮下腫瘍摘出術」が行われています。
皮膚科で行う手術は他科退院の症例に対して行われる場合が複数ありますので、表に示される症例は上記のみとなっています。

 

■泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 39 1.00 4.13 0.00% 76.15
K843-2 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 33 3.00 16.73 0.00% 68.45
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 14 1.71 10.07 0.00% 72.36

 泌尿器科で最も多く行われているのは、「経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)」です。TUR-Btは、膀胱癌に対し、尿道から内視鏡を挿入して、電気メスで腫瘍を切除する方法です。腫瘍の膀胱壁への深達度なども評価します。
2番目は、「腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術」です。前立腺癌の症例に対し、根治目的に腹腔鏡を用いて前立腺を全摘する手術です。当院はこの手術を行うために必要となる施設基準を満たしており、地域他医療機関からの紹介も受けています。
3番目は、「腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術」です。この手術は、腎癌、尿管癌等の症例を対象に根治目的に行われます。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 26 0.42%
180010 敗血症 同一 14 0.23%
異なる 17 0.27%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 23 0.37%
異なる

 医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべき病名について、
入院契機となった病名との同一性の有無を区別して、患者数と発症率を示しました。

更新履歴
2016.09.13

 

 



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