2024年3月20日
今年は新年早々、能登半島地震により大惨事にみまわれ能登病院も多くの影響を受けました。
改めて震災により被害にあわれたみなさまへ、心よりお見舞い申し上げます。
地震から3カ月がたち、能登病院もようやく元の診療体制に戻りつつあります
今は普段通りに業務を行えていますが、
4階西病棟でも地震直後は赤ちゃんの沐浴を行う水を確保することすら
困難だったことを思い出します。
そこで、今回は震災当時にとても役立った医療機器や物品などを少しですが
このブログで
紹介したいと思います
地震の影響により断水が続いている中で一番困った事は手洗いでした。
コロナやインフルエンザが流行している中で、
いつも当たり前にしている手洗いができなくなり本当に困りました
その時に救世主となったのが水循環型手洗い器のWOSH(ウォッシュ)です
→業者さんからのご支援で設置して頂きました☆
水道も下水も、そして工事も不要です水を入れて電源につなげば設置は完了です。
使った水の98%を、その場で浄化し繰り返し利用できるポータブル手洗いスタンドです。
スタンドの横にはスマートフォン除菌機能もついてます。
WOSHのおかげで感染対策にも安心
そして何より、限られた水を患者さんに使うことができて
良かったです
断水の影響で不便を感じたのが入浴です。
私も自宅ではお風呂に入れなかったのでペットボトルにお湯を入れて頭を洗っていました。
数日に1回金沢の銭湯に行きリフレッシュしていたのを思い出します。
なんと・・水を浄化して繰り返し使える循環式シャワーのWOTABOX(ウォーターボックス)が
設置されました(これも支援して頂きました)
プライバシーの配慮もしっかりされており、
患者さんが安心安全にシャワーの使用できました。
緊急時の持ち運びや保管が簡単なテントになっています
みなさんも避難所をはじめとする災害現場でみたことがあるかもしれませんね。
断水中で入浴やシャワーができない入院患者さんからは
「入院中にシャワーはいれるなんて嬉しい。気持ちよかった!!」
と喜んでもらえました
そしてポータブルトイレに袋を被せ、用を足せる非常用トイレ袋も使用していました。
臭いのトラブルや水がない中での処理など、衛生的な問題に困っていたので、
入院中の患者さんへの配慮ができてよかったと感じました。
今回紹介した機器や物品は、
震災で初めて見たものや使用したものばかりでしたが
とても素晴らしいものばかりでした
改めて日頃の備えの大切さを実感できたので、
これからの災害対策に役立てていきたいと感じました。
最後に…震災をきっかけに、当たり前の日常が当たり前でなくなってしまいました。
しかし、震災で失ったものばかりではないと思っています
沢山の支援を私たちはいただきした。
みんなで助け合い協力する事、
人の温かさや絆の大切さにも改めて気づくことができました。
本当に感謝しかありません。
すべての当たり前に感謝して、これからも能登の復興に向けて頑張っていこうと思います。